確かに顔の真ん中にかけるメガネは、機能アイテムであると同時にファッションアイテムである宿命です。でもかつてのメガネのあり方は、やはりそこは準医療と言われるほど高い性能に重きを置く分、あくまでファッション性はあくまで”従”という厳然とした価値観の下で提供されてきたように思います。でもまさにZoffなどの新興メガネブランドがファッション性の高い商品を提供してきたこともあり、今やメガネというものはファッショナブルと感じる生活者が多いところまできたのではないでしょうか。
逆に言えば、ファッショナブルさについて言い訳がいらなかったこともあるのでしょう、Zoffがこの秋からスタートした新ブランディングのコンセプトは“Eye Performance”だそうです。「“視力矯正”というマイナスをプラスにする視点だけではなく、ゼロをプラスにする視点」(Zoff運営会社インターメスティックCI戦略本部 本部長 高島 郷氏)ということで、「生活者の身体能力を拡張しパフォーマンスアップを図る」機能をアピールしていこうということなのです。
レンズ、フレームそれぞれの機能性とは
確かにこのコンセプト、私のように普段視力矯正の必要がない人間にもよく理解できます。例えばゴルフをプレーするときにサングラスしかも偏向レンズのものをすると俄然ボールが見やすく、真夏のカンカン照りに一日中ラウンドしても目が疲れませんし、普段、度のないメガネをしていても、ホコリなどを防いでくれる効果を実感します。まして新型コロナの流行を経験して、少しでも体の中でもデリケートな部分である目を保護したいという気分は強まっているように思うのです。
そういう意味合いでも非常に時代の空気にあった方向性ではないかと感じましたし、「すべてのレンズにブルーライトカットの加工を無料でつけられるサービスなども合わせて展開する」とのことですので、“Eye Performance”というコンセプトに非常に整合的で、生活者にも理解しやすい打ち出し方だなと思います。
「メガネの機能性は、レンズ、フレーム、それぞれにある」ということもまた、専門家ならではの整理でそこも納得感がありますが、そんなに切り口があるのかな、などと余計なお世話を考えてしましますが、実際にはレンズで「UVカット」「スクラッチプルーフ(傷つきにくい)」「アンティフォグ(くもりにくい)」など11機能、フレームで「ライト(軽量)」「タフ」「フィット」など10機能、掛け合わせればかなりの機能性バラエティーが成立するように見受けられます。なるほど、Eye Performanceというブランドコンセプトを裏付ける機能的価値(Functional Benefit)のエビデンスも十分と言えそうです。