ミラノの創作系男子たち

活発に動き回っていたフルビオ パンデミック下でのライフスタイルは

安西洋之
安西洋之

 パンデミックによりレストランでのテイスティングイベントが不可能になった。実際、ワイン市場はどうなっているのだろう。

 「飲食店の売り上げは激減したが、ワイナリーのオンラインサイトからの最終消費者の箱買いは増えているよ。またスーパーマーケットでの質の高いワインも順調だ」とフルビオは話す。

 ここ数年のトレンドはオーガニックワインだ。かつてオーガニックワインは「頭で飲む」ものだった。お世辞にもあまり美味いものではなかった。

 「1980年代以降、葡萄農園の農法が有機かどうかを問われたが、ここ最近は醸造プロセスも対象に加わり、同時に味も各段に良くなった」

 さて、このオーガニックの流れがあるなか、突如話が変わるようで恐縮だが、同じようなタイミングでフルビオが熱をいれはじめたのがヨガだった。

 それまで毎朝6時に起きて10キロを走った。フルマラソンもやった。どちらかといえばハードな運動を好んでいたのだ。だが、走り込みも過ぎると身体を痛める。それでヨガをするようになった。結果、身体を囲む環境をさらに意識する自分を50代後半にして発見した。

 今ではヨガ教室の経営にもパートナーとして携わるようになった。指導者としての資格をとるコースも受講している(ただ、今のところはヨガへの理解を深めるためだ)。

 ワインと同じパターンだ。趣味ではじめ入れ込んでいくと仕事になっていく。もう一つの共通点がある。「人に何かを伝えたり、教えたりするのが好きだ」を起点としていることだろう。

 もちろんワインの方がビジネスの色彩が強く、ヨガは心地よい生活を目指すものだ。

 根底にある志向が、その時々で分野が移動する。生涯学習の見本のような人生ではないか。

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