【女性起業家のOLトリセツ】若手の「飲み会の作法」がビジネスも左右 歓送迎会シーズンに備えて
【女性起業家のOLトリセツ】こんにちは。株式会社スマートメディアCEOの成井五久実です。
社内の飲み会や取引先との会食など、ビジネスには「夜のお付き合い」が付き物。
ですが、昨今は若者の飲み会離れが進み、「飲みニケーション」は悪しき習慣と捉えられることも少なくありません。
部下を飲みに誘っても付き合ってもらえず、寂しい思いをしたことがある方もいるのではないでしょうか。
「いつでも会える社内の人と飲むよりも、プライベートの時間を大事にしたい」という若手社員の意志は尊重されるべきだと思いますが、お客様との会食となると話は別。
仕事の一環として参加するのはもちろんですが、参加するからには、先方に失礼のない振る舞いが求められます。
会食の場に「飲み会スキル」が低い若手社員がいると、せっかくのビジネスチャンスを失ってしまう可能性があるのです。
今回は、歓送迎会シーズン前に若手に教えておきたい「飲み会の作法」についてお伝えしたいと思います。
部下が女性の場合は、飲み会の作法を教えるだけでなく、飲みに誘うことすらハードルが高く感じる方もいらっしゃるでしょうが、普段誘われない上司に声をかけてもらえたら、嬉しいと感じる人も多いはずです。
飲み会での振る舞いはビジネスの評価に直結する
若者の「飲み会スキル」の低下は、私自身が実感していることでもあります。
接待する立場なのにお酌ができなかったり、あまり会話に参加せず、ただご飯を食べていたり。飲みの場で気が使えない新卒1~3年目の若手社員をよく目にします。
「CEOである私をもっと敬ってほしい」なんて言うつもりは毛頭ありませんが、こうした人を見ると「もったいない」と感じます。なぜなら、飲み会での振る舞いは「ビジネス上の評価」に直結するからです。
飲み会で気を使えないということは、普段の仕事でも機転が利かないんだろうな。
若手社員を連れてきた上司も、マネジメントができていないんだろうな。
先輩や上司から何も教えられていないということは、この会社にはちゃんとした教育制度がないのかもしれない。
ビジネス相手はこのような見方をします。
たとえ若手であっても、取引先との会食には「会社の顔」として参加しています。 そこでのマナーが悪いと、会社全体に対して「残念な印象」を持たれてしまうのです。
「飲み会スキル」はビジネスマンの必須スキル
「飲み会の作法」は、ビジネスにおける「一般常識」。社会人として知っておくべき、最低限のマナーです。
時代に流されて「飲みニケーションは古い」などと言っている場合ではありません!
取引先に「残念な会社」だと思われないよう、若手社員には上司や先輩がきちんと作法を教えてあげましょう。
私は会社員だった頃から、後輩には厳しく飲み会の作法を指導していました。
口癖は「会食を楽しもうと思うな! 目的のない飲み会にするな!」。 まるで鬼軍曹のようでしたが、若手であるうちに社会を渡り歩く術を身に着けてほしかったのです。
もちろん、それは今でも変わりません。私の会社では新卒社員に対して、研修の一環として「飲み会の作法」を教えています。
男女を問わず人は気遣いができる人に好感を持つもの。合コンで男子に気を遣ってもらうのが当たり前と思っている女子はもってのほかです。
若い女性ほど気を付けなければいけません。今のうちに気遣いができるようになっておかないと飲み会に呼ばれなくなるかもしれない。それをあなたの部下に気づかせてあげましょう。
それでは、私がこれまでに培ってきた「戦略的飲み会術」をご紹介しましょう! ぜひ部下にも教えてあげてくださいね。
「戦略的飲み会術」基本編
まずは、基本編。飲み会の最低限のマナーを押さえておきましょう。
・必ず下座に座る
お客様に上座に座ってもらうのは当たり前。どの位置が上座、下座になるのか事前に確認しておきましょう。若手社員は、飲み物や食べ物の注文がしやすい位置に座ることも意識します。
・先方の飲み物が半分を切った瞬間に、オーダーの準備をする
先方のグラスを絶対に空にさせてはいけません。飲み物がグラスの半分を切らないようにつねに目を配り、適切なタイミングでお酌、次の飲み物をオーダーするようにしましょう。
・料理を最初から小分けにしてくれるお店を選ぶ
大皿料理を一人一人に取り分ける時間は無駄ですし、会話が中断されてしまいます。お店を予約する時は、適度な距離感で話に集中できるお店を選びましょう。電話でお願いしておくと、小皿に取り分けた状態で出してくれるお店もあります。
・お会計は先方に気づかれないように済ませる
会食費を自社で持つ場合は、会食が終わるタイミングで、スマートに支払いを済ませましょう。クレジットカードを最初からポケットに入れておくと、スムーズに会計ができます。
・エレベーターは自分で操作
先方にエレベーターの操作をさせてはいけません。誰よりも先に出てエレベーターホールで待機し、ドアの開閉、行き先ボタンの操作をできるようにしておきましょう。お見送りが終わるまで気を抜いてはいけません。
「戦略的飲み会術」応用編
続いては、応用編です。ここをマスターできれば、会食から次のビジネスにつなげるチャンスを作ることができますよ!
・会食の目的をつねに頭に置いておく
会食には「親睦を深める」「プロジェクトの成功を祝う」「次の受注につなげたい」など、様々な目的があります。会食が始まる前に社内でしっかりと目的を共有し、会食中もつねに意識しておきましょう。
特に、次の仕事につなげたい場合は、会食中の会話からチャンスを作るのが大事。例えば、コンペを控えたクライアントとの会食の場合は、相手の新商品のコンセプトと特に伝えたいメッセージを探る。プロジェクトが終わったクライアントの場合は、次の発注も取れるように恩を売る、など。
つねに目的を忘れず、有意義な場にしましょう。
・相手のメリットになる話題を提供する
会話の中で先方が求めていることや困っていることがわかったら、その解決に役立ちそうな話題を提供してみましょう。相手に「この人は面白い」「つながっておくとメリットがあるかも」と思ってもらえるような「価値ある話題」を提供できると、信頼度が上がり、良好な関係を築けます。
私の場合は、前職でPRの仕事をしていたこともあり、トレンドを知っている女性として、男性にアドバイスしていました。デートにオススメの店を紹介したり、彼女へのプレゼントを一緒に考えたり。
相手にとっても、あなたの部下である若い女性の考えを知ること自体が仕事の役に立つ、ということもあります。
・相手のSNSをチェックして、盛り上がる話題を3つは用意しておく
特に関係を深めたい相手がいる場合は、相手のSNSと経歴を事前にチェックしておくのがオススメ。相手のビジネスの動向はもちろんですが、「最近お子様が生まれたんですね!」など、プライベートにも興味を示すと、相手も心を開きやすいです。
先方に取材するつもりで、いくつか話題を用意しておきましょう。
・相手に「ありがとう」の気持ちを伝える
会食は心理的距離をグッと縮め、信頼関係を深められるチャンス!
「あの時、○○さんがこんな対応をしてくださったおかげで、プロジェクトを無事に成功させることができました」など、改めてお礼の気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。
いかがでしたか?
慣れないうちは失敗したり、気疲れしてしまう若手社員もいますが、今回ご紹介した「飲み会の作法」を身に着けておけば、ビジネスにも必ずメリットがあります。
特に、お客様との会食の機会が多い営業部やクリエイティブ部の方は、ぜひ「飲み会スキル」を若手社員に伝えてあげてくださいね。
【プロフィール】成井五久実(なるい・いくみ)
起業家。1987年福島県生まれ。東京女子大学卒。著書「ダメOLの私が起業して1年で3億円手に入れた方法」(通称:ダメ億/講談社)が販売開始から3カ月で重版となる。新卒で ディー・エヌ・エー(DeNA)に入社し、デジタル広告営業を経験。その後、トレンダーズ株式会社に転職、100社以上のPR・女性マーケティングを担当する。2016年、28歳で株式会社JIONを設立。情報サイト運営を通し、立ち上げからわずか5カ月で黒字化を達成。会社設立から1年後の2017年、3億円で事業売却。現在は、株式会社ベクトル傘下のメディア運営会社スマートメディアの社長を務め、「クレイジー」「OPENERS」「JION」など10のWEBメディアを運営している。その傍ら、女性起業家を支援する活動にも従事。
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【女性起業家のOLトリセツ】は成井五久実さんが職場の女性との上手な接し方を教える連載コラムです。更新は原則第3水曜日。
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