【元受付嬢CEOの視線】あなたの「クセ」が最強の武器になる 分析し育てて成長の糧に
「ご自身のクセは何?」と聞かれていくつ答えられるでしょうか。「クセ」だと思いつきづらいかもしれませんが、「習慣」と聞かれれば答えられる人も多いのではないでしょうか。クセと習慣は非常に近いのです。(橋本真里子)
いいクセ、あるいはいい習慣を身につけることは、ビジネスマンにとって最強の武器になります。私が尊敬する起業家の方も、「心構え、良い習慣、あとは圧倒的に努力をされている人が成長する」と語っていらっしゃいます。
今回は私が起業してから身についた「クセ」についてお話しさせていただき、どのようにビジネスに繋がっているかについてお伝えできればと思います。
隅から隅まで… 訪問先の○○が気になる
訪問先の受付をチェックしてしまう―。ちょっと失礼かなと思いつつも、これはもう自分でも仕方がないと思っています(笑) 受付嬢を10年以上やっていたので気になって仕方がないのです。
有人でも無人でも、他社の受付には興味をそそられます。受付嬢時代、どんなに願っても他の会社の受付を覗きに行くことが叶わなかったのです。なんせ、私は自分の会社の受付を守ることが仕事だったのですから。その反動もあってか、今でも受付には興味津々。 有人受付の場合は訪問してすぐに、これらのことを瞬時に把握しようとしてしまいます(笑)
・受付嬢が立って出迎えてくれるか・カウンターの中が整理整頓されているか・受付管理にはどんなツールを使っているのか
帰り際も、立ってお見送りをしてくれるかまでチェックします。受付嬢にとって、来客を迎えるタイミングは正面から入ってくるので構えることができるのですが、帰りは不意なタイミングのため素が出やすいのです。帰り際をチェックすると「教育の行き届き具合」がわかります。
無人受付の場合でも、これらのことを毎回チェックしています。
・受付周りの備品(例えば、花が生花か造花かで受付に対する会社の意識がわかる)・内線電話をかけてから迎えに来るまでの時間(執務室側でどのような取次が行われているか想像がつく)・どんな役職の人が迎えに来るか(受付周りの運用を知ることができる)
これは受付嬢経験からの興味も一つの理由かもしれませんが、営業先を往訪する際には「大事なクセ」です。このような情報が、その直後に行われる商談にはとても貴重な材料になるのです。この情報を元にお客様の感じているであろう課題を把握し、より意義のある提案を行うことを心がけています。
ついつい、お店の人にインタビュー
みなさんの身近にも様々なタブレット端末を使ったサービスがあると思います。よく遭遇するシーンですと、飲食店や小売店のレジです。飲食店の予約台帳なども今はデジタル化し、iPadなどのタブレットで行なっているお店も増えていています。
私は常に使われているツールをついつい見てしまいます。見ただけではわからない場合、お店の人に「こちらは何のサービスですか?」と聞きます。余裕があれば、「どうしてこのサービスにしたのですか?」とまでたずねてしまいます。自分の会社の競合サービスでなくとも、世の中で受け入れられているサービスを知り、その理由を知ることは自社のためにも有益な情報になるからです。
これはオマケ的な理由ですが、そのサービスを展開している人に「この前◯○で使われていました! すごいですね。サービスのここがよくて導入したそうですよ!」と伝えたりします。すると会話も弾み、相手に喜んでもらえる上に、情報を提供することもできます。こういった有益な会話がいつでも引き出せるようにしておくこともビジネスでの成功をつかむ近道だと考えています。
相手のクセまで分析する「クセ」
これまで自分のクセを把握することの重要性についてお話ししてきましたが、相手のクセを把握することでビジネスを優位に進めることができると考えています。
例えば、いつも誇張した表現で話す人とコミュニケーションする際は、「この人の話は半分くらいを想定した方がベター」と受け取り方で加減します。「ここだけの話…」という人はどこにいっても「ここだけの話」をするであろうと考え、提供する情報量を調整するようにしています。
相手に正しい情報を的確に伝えるために、無駄な単語や理解しづらい文脈にならないよう意識して話すように習慣づけられるよう努力している分、どうしても相手の話し方にも注目してしまうようです。
誰にも話し方に「クセ」があります。みなさんの周りにも「クセが強い人」がきっといますよね。一見とっつきづらい印象を持つかもしれませんが、そのクセを理解した上で接すると意外と距離を縮めやすかったりするものです。
クセの自覚=セルフマネジメント
クセとは自分で思っているより、他の人から見られて気づかれているものです。
もちろんいいクセであれば直す必要はないと思いますが、そうでないものもあるかもしれません。
このコラムをきっかけに一度ご自身のクセを分析してみてください。自分をマネジメントすることでビジネスにおいても、プライベートにおいてもいい影響を与えてくれるでしょう。
【プロフィール】橋本真里子(はしもと・まりこ)
1981年11月生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。11年という企業受付の現場の経験を生かし、もっと幅広い受付の効率化を目指し、16年1月にディライテッドを設立。17年1月に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。
【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。
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