【東京商工リサーチ特別レポート】「J.FERRY」ブランド会社が破綻 ドラマ衣装も提供、「粉飾は事実」

 
リファクトリィが展開する「J.FERRY」の店舗(都内)

 5月29日に東京地裁に民事再生法の適用を申請したリファクトリィ(東京都中央区、田中一郎社長)。同社の債権者説明会が、6月3日、都内で開催された。会社側は「粉飾があったのは事実」と認め、田中社長が首謀したことを明らかにした。

 会社側からは田中社長のほか、申請代理人の柴原多弁護士(西村あさひ法律事務所)らが出席。オブザーバーとして、監督委員の川瀬庸爾弁護士(濱田法律事務所)も参加した。債権者は約300名が集まった。

最盛期には売上高40億円超を突破

 リファクトリィは、メンズ及びレディース衣料の企画販売を手掛け、20~30代の女性向けでカジュアルウェアの主力自社ブランド「J.FERRY」や、男女共通ブランドの「003 J.FERRY」を展開。ショッピングモールやアウトレットなど全国約30店舗に出店し、2015年6月期には売上高40億円を突破した。

 近年はWEB販売事業も強化し、2018年6月期は売上高44億29万円と増収を持続し、5563万円の利益をあげたと公表していた。また、ドラマ衣装として女優など芸能人に多数提供していた。

 しかし、同業他社との競合激化などから業績と資金繰りが悪化した。こうしたなか長年にわたる粉飾決算が明らかとなり、5月に入って金融機関に返済猶予を要請していたが、資金繰りを維持できず今回の措置となった。負債総額は約55億円。

 債権者説明会の冒頭、田中社長がお詫びを述べ、民事再生手続の方針が固まった後、しかるべき時期に経営責任を取るとの意向を示した。

 続いて、柴原弁護士から民事再生法の申請に至った経緯が説明された。柴原弁護士は、「会社から2019年5月中旬に相談を受けた後、5月27日にバンクミーティングを開催。状況を説明し、金融機関とリース会社に対して支払猶予を要請した」と述べた。

 取引先に迷惑をかけない私的整理も検討したが、「金融機関21行、リース会社9社と取引数が多く、私的整理は難しいとの意見が出た。最終的に金融機関との交渉がまとまらず、民事再生法の適用を申請した」と説明した。

「社長に長々続けてもらう意思ない」

 債権者説明会での主な質疑応答は以下の通り。

Q. 店舗の継続と撤退はいつ決まるのか?

 「6月中に決めたい」

Q. 粉飾決算があったとの報道があるが、金融支援は受けられるのか? また、スポンサーの見通しは?

 「粉飾があったのは事実。調査を進め、スポンサーには実態ベースの決算書で判断してもらう」

Q. 5月27日にバンクミーティングを開催した意味はあったのか。不透明な中での民事再生では困る。更生法のように厳しい管理体制にしてほしい

 「不適切な会計があったのは事実。田中社長に長々と経営を続けてもらう意思はない。スポンサーを早期に選定したい」

Q. 粉飾に関連して私的流用や社外流出はあったのか?

 「現状はないと聞いている。調査は適正に行う」

Q. スポンサーの選定状況は?

 「現在20~30社に声をかけている。そのうち2~3社からは好感触を得ている」

Q. 粉飾決算の(内容を)説明をしてほしい。首謀したのは田中社長だけなのか

 「社長1人で行っていた」

「7月中にスポンサー決めたい」

 今後について、柴原弁護士は「M&Aの専門会社にスポンサー選定を依頼しており、7月中に選定をしたい。事業継続が困難な店舗の見直しを進める。派遣・代行契約については7月中旬までは契約の継続をお願いしたい」と述べた。

 今後の決済条件については、従前どおりの条件での支払いする旨の説明があり、質疑応答を経て散会した。

 リファクトリィは5月29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。

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