CAのここだけの話♪

CAも「歯が命」 目に見えないところで苦労しているクルーたち

山本愛

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第54回は中東系航空会社で日本人CAとして乗務4年目の山本愛がお送りいたします。

中東系航空会社に勤務する山本愛さん。ヨルダンでは映画「インディー・ジョーンズ」で有名なペトラ遺跡を訪れた後、ワディラムで壮大な砂漠を身をもって楽しみました(本人提供)
本場、ドイツ・ミュンヘンのオクトーバーフェストにクルーみんなで参加しました。老若男女が楽しめる大きなお祭です。伝統衣装に身を包んで参加すると楽しさ倍増ですよ!(本人提供)
ジョージアの首都トビリシへ同期とプチ旅行。ジョージアはご飯もワインもとっても美味しいです。街は、ヨーロッパと中東の文化が混ざったユニークさを持ち合わせています(本人提供)

 みなさん、「CA」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか? きっとTVドラマにもなったような日系エアラインの清楚で美しい日本人CAを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

 私が勤務する中東系エアラインでは、世界中に就航しているだけでなく、世界各地でCAの採用を行っており、在籍するCAの国籍も約180カ国に及びます。人種・出身国も様々で、飛ぶたびに初対面同士の多国籍なチームで乗務をします。見た目もバックグラウンドも異なる様々なクルーと乗務をする中で気づいた中東系航空会社CAの美の基準、今回は「歯」についてお話します。

それは面接から始まった…

 90年代、「芸能人は歯が命」という歯磨き粉CMのキャッチコピーが話題になったのを覚えていますか? そうです、私たちCAも歯が命です。いつもお客さまの前では笑顔で。その時には歯が見えるほど笑わないと、不機嫌な顔をしていると思われてしまうこともあるからです。

 同僚はみなとっても歯が綺麗です。歯並びといい、歯の形といい、ほぼ全員が真っ白な歯の持ち主といっていいほどです。

 実は私が今の会社の面接を受けた時、笑った際に銀歯がちらっと見えたようで、面接官に「入社時までに、白い歯にしてくるように」と言われてしまいました。アジアでは、銀歯・金歯は一般的ですが、中東諸国やヨーロッパなどではあまり見かけません。そして、銀歯が見えるCAも一度も見たことがありません。歯が抜けている人もです。

中東系エアラインのCAになり「基準」が変わる

 自分の歯があまり強いほうではないせいか、もしくは歯を綺麗に保つ大切さを痛感しているせいか、初対面の人の歯がどうしても気になります。特に男性の歯の状態を知らずしらずのうちに確認してしまいます。

 歯は口臭にも影響してきますので、エチケットとしても気を付けたいですよね。そして私にとっては、恋愛対象になるかどうかの基準でもあります。好きになった時にキスできるか、歯や口まわりの清潔感で判断することがあるのです(笑)

美しい歯 CAたちの目に見えない苦労

 海外生活が長くなってくると、一番の心配が行きつけの歯医者さんを見つけることです。歯の治療はやっぱり痛いですし、日本の歯医者さんほど親切で優しくはありません。治療中に歯科助手の方とずっとペチャクチャ世間話している歯医者さんもいますし、とりあえず「歯を抜くしかないね」とシンプルすぎる治療法を好む人が多いのです。

 治療した後も心配事はあります。治療後の乗務では、上空に行くと歯がものすごく腫れてしまうことがあるのです。

 クルーの間では、アメリカ路線のフライト時に、歯を白くしてくれるデンタル用品(スーパーでも購入できる、歯のステインをとってくれるホワイトニングテープなど)が人気ですが、使用した後はかなり歯がしみるといいます。ルームメイトである弊社CAもつい先日、バンコクでホワイト二ングをしてきたと話していました。綺麗な歯を維持するためにみな、努力しているのですね。

CAはよく見ている

 半年に一度は歯医者さんに健診に行ったほうがいいと聞いたことがあります。みなさまお忙しいとは思いますが、ぜひ健診に行くことをおすすめいたします。

 CAはお客さまの歯をよく見ていますよ! 笑った時にちらっと見える歯が真っ白で整っていれば、そして、素敵な笑顔で「ありがとう」と一言頂けるだけで、私たちCAはギャレー(飛行機内のキッチン)で「あの席の○○さんとってもチャーミング」と噂しているかもしれませんよ♪

滋賀県東近江市出身。大学卒業後、私立高校で英語教諭として2年間勤務するが、「広い世界を見たい」という思いから教職を辞めCAに転身。シンガポールのLCCで1年間、客室乗務員として勤務する。現在は中東系航空会社に勤務。

【CAのここだけの話♪】はエアソルに登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら