CAのここだけの話

ヨルダン弾丸ツアーで死海に浸かってみた CA旅行記であなたも旅した気分

バーバリッチ真理

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第76回は中東系航空会社に勤め乗務4年目のバーバリッチ真理がお送りいたします。

とにかく浮く! 初めて入った死海は不思議な感覚。提供者:執筆者
中東系航空会社に勤務するバーバリッチ真理さん。大好きな飛行機にたくさん乗れる職業を希望しCAに。提供:執筆者
ペトラ遺跡は、渓谷に作られた都市。中東の古代遺跡でありながら建築様式はローマ風です。提供:執筆者
ペトラ遺跡にあるエル・ハズネの神殿は、映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」に登場します。提供:執筆者

 皆さま、ヨルダンとはどんな国かご存知でしょうか。ヨルダンは北海道と同じくらいの面積でイラク、サウジアラビア、シリア、イスラエル、パレスチナに囲まれています。なかなか“刺激の強い国”を想像されるかもしれますが、ヨルダン自体は比較的治安は良く、むしろ中東地域の治安の安定には重要なポジションにある国のようです。

 ただ、他の中東地域のように石油などの天然資源が採れず、観光業が主な産業となっているため、物価が特別高いわけではありませんが、交通手段や観光地での食事・買い物など観光に関わるものはかなり割高となっています。

 2泊3日の弾丸旅行

 私はそんなヨルダンを旅行で訪れました。新型コロナウイルスのパンデミックで、旅行も、自粛どころか渡航すら制限されているこのご時世です。この旅行記で、少しでもヨルダンに思いを馳せ、皆さまに、自らが訪れた気分を味わってもらえたらうれしいです。

 今回の旅は、ドバイからヨルダンの2泊3日の弾丸旅行で、ヨルダン内の移動はすべてエアポートタクシーにお世話になりました。空港に待機しているタクシーで、交渉によって、数日間にわたり契約することができます。一般のタクシーに比べて、車の質が高く、運転手には英語を話せる人が多いようです。ちなみに、ヨルダンでは、配車サービスアプリUberはほぼ使えません。

 こちらが旅程です。

1日目 ドバイ発―アンマン空港到着…(車で約3時間)…ペトラ遺跡

2日目 ペトラ…(車で約2時間)…死海…(車で約30分)…温泉ホテル

3日目 温泉ホテル…(車で約1時間)…アンマン空港到着

 すべての観光地が遠いので、正直、移動中はちょっとした我慢強さが必要です。

 「インディ・ジョーンズ」のロケ地

 ペトラ遺跡は映画「インディ・ジョーンズ」の撮影地にもなった世界遺産で、世界七不思議にも選出された広大な遺跡です。入場料は50JD(約7600円)と割高なので、時間をかけて楽しんで頂きたい場所です。私の場合は行きも帰りも歩いて頂上まで行き、約3時間半で帰ってくることができました。

 ローマ帝国の支配を受けた時に神殿などが建設されたので、中東の古代遺跡にいるのにローマ風の街並みも見ることができる、ちょっと不思議な遺跡です。有名なエル・ハズネ神殿は入口から約20~30分歩いたところにあるので、無理なく誰でも見に行くことができます。

 頂上までは途中から少し険しい道を登る必要があり、なかなか気合いが必要なので、体力のある方にはぜひ挑戦して頂きたいです。また、日が暮れると明かりが全くなくとても危険なので、明るいうちに下山することをお勧めします。

 ペトラでは遺跡近くにある「The Old Village Hotel and Resort」というホテルに宿泊しました。実際の遺跡を改装した、とても趣のあるホテルです。広い敷地内に古代遺跡の雰囲気が残っており、ホテル内も楽しく散策できました。

 トマトがしょっぱい!

 2日目は午前10時頃にホテルを出発。木や花などの緑は多くありませんが、広大な自然の中のドライブは空気が澄んでいて、とても気持ちが良かったです。

 死海に近づいてきた道中で広大なトマト畑があったのですが、ここで面白い体験をしました。ドライバーが突然路地に止まり、畑のトマトを数個積み始め「食べなよ!」と差し出してくれました。勝手に採っていいのかな? と思いながら、おそるおそる食べてみると…なんと少ししょっぱい!

 どうやら死海の近くにある畑の土は、塩分濃度の高い死海の水を吸収しているため、普通の野菜よりも少ししょっぱくなるそうです。ヨルダンに行った際には、現地の野菜にも注目してぜひ食べてみてくださいね!

 肌すべすべ

 死海の公共ビーチは無料ですが、シャワーや着替えをするスペースはありません。死海に入ったあとは体に塩がたくさん付着するので、死海に隣接しているホテルに滞在するか、シャワーなどが備わっている私営ビーチを利用することをお勧めします。

 今回私は14JD(約2100円)を払って私営ビーチを利用しました。中にはプール、シャワー、ちょっとした売店もあり、きちんと整備されています。タオルもレンタルですが5JD(約760円)を払い、使い終わったら返す際に2.5JDが戻ってきます。

 死海の感想は…単純ですが、とにかく浮く! 不思議!

 また、砂浜が砂ではなく、全て大粒の塩で覆われています。死海に少し入っただけで肌を触ってみるとすべすべに!

 死海の砂浜を手で掘ってみると、塩に覆われている地面の下から泥が出てくるではありませんか! 地元の人はこうやって泥を取り出して体に塗るそうです。塗って乾かして洗い流してみると…肌はとてもつやつやになっていました。あまり肌が強くない私は15分くらい死海内で遊んでいると、だんだん肌が赤くなってきました。そもそもあまり長く入っているのは良くないようなので、程よくプールと湖を行き来するのがいいと思います。

 圧巻 天然温泉の滝

 死海を楽しんだ後は、車で30分ほどの天然温泉ホテル「M’In Hot Springs Hotel Spa」に移動しました。このホテルは源泉かけ流し温泉や天然サウナなどがあり、特に天然温泉の滝は本当に圧巻です。時期にもよりますが、宿泊者であれば早朝から深夜まで敷地内にある様々な温泉に入ることができます。

 日程の都合で1泊しかできませんでしたが、たくさん歩いた旅の疲れを癒すことができ、また温泉もいくつかあるので飽きることなく楽しむことができました。また、滞在者ではなくても15JD(約2300円)払えば温泉に入ることができます。

 透き通るように澄んだ目

 最後に、ヨルダン人の皆さんはとても目が綺麗! 本当に透き通ったような美しい目をしていて、どうしてそんなに目が綺麗なのかと聞いてみると…「毎日、広大な遠くの美しい景色を眺めているからだ」と説明してくれました。なんてロマンチックなんだろうと思いつつ、日頃携帯の画面など近いものばかりを見ている私たちは、とても勿体ないことをしているのかなと少し考えさせられました。

 いかがでしたでしょうか? かなり弾丸の旅となりましたが、アクティブなことも、不思議な体験も、リラックスもできるヨルダン、ぜひ次のご旅行先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。

東京都出身。アメリカ人の父と日本人の母のもとに生まれたハーフ。幼少期はエチオピアに住んでいた。長年バレーボールをし、現在も中東系航空会社のバレーボール部に所属。父の影響で昔から飛行機が大好き。飛行機にたくさん乗れる職業を希望し、客室乗務員に。現在中東系航空会社で乗務4年目。

【CAのここだけの話♪】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら