働き方

「コロナ後」の働き方を模索 在宅勤務継続や週休3日制、オンライン営業も

 新型コロナウイルスと向き合う「新たな生活様式」を反映した働き方の模索が始まっている。緊急事態宣言の解除後も在宅勤務や時差出勤を続ける企業が多く、一部は週休3日制を導入する。鍵はオンラインの活用で、対面が基本の営業にも広がる。当初は感染防止が目的だったが、仕事の質やコミュニケーションの在り方も変わりそうだ。

 コツつかみ成果

 「これからは8割を在宅にしたい」と話すのは、NTTデータで人材育成を担当する大山千尋さん(37)。午前7時に始業。子供の宿題や遊びを見守りながら正午まで集中して働き、午後は子供と過ごすのが基本のスタイルだ。「コツをつかんでからは出勤時と変わらない成果が出せるようになった」と実感する。メールやチャットのやりとりを頻繁にするよう心掛けるが「オンラインでは何でもない会話がしにくい」。出勤日は同僚とコミュニケーションをしっかり取りたいという。

 NTTデータは緊急事態宣言を受け、原則出社しない対応をとった。6月以降は5割以上の在宅勤務と時差出勤を継続する方針。人工知能(AI)開発に携わる野村雄司さん(39)は3月、始業を30分遅らせる時差出勤を開始。混雑を回避できて「ストレスは減った」と感じる。今後も週2、3回の在宅勤務と時差出勤を考えている。

 経団連は5月14日に公表した感染防止のための指針で、週休3日制やテレワーク、時差出勤など多様な勤務形態を呼び掛けた。緊急対応として導入した企業に、解除後も恒常化するよう促した形だ。

 東芝は事務系職場だけでなく工場でも週休3日制を導入する検討を開始。日立製作所や三菱電機も当面5割程度の在宅勤務を続ける方針という。

 オンライン営業のシステムを提供する「ベルフェイス」(東京)には問い合わせが急増。創業から4年半で利用企業は首都圏中心の1300社だったが、無償提供を始めた3、4月だけで1万社を超えた。感染が広がった北海道や大阪、兵庫で増えたという。

 効率下がった人も

 営業資料や名刺はオンライン上で顧客に提供。パソコンのマウスの位置が互いに分かる仕組みで、資料の説明をしやすくした。URLの共有など事前作業が不要なので誰でも簡単に使える。同社は「時間や場所の制約がなくなり、地方の企業もチャンスにできる」と話す。

 課題もある。「日本生産性本部」の調査では、コロナ収束後もテレワークを続けたい人は6割以上いた。ただ「効率が下がった」と感じる人も同程度いた。職場の外で閲覧できないデータの共有化や通信環境などの壁を指摘する声も多く、企業は整備への投資に踏み切れるかどうかが問われそうだ。