CAのここだけの話

月100時間の乗務がゼロになったCAの充実ライフ 本音は「まだ家にいたい」?

米安加奈

 SankeiBiz読者のみなさまだけにCA(客室乗務員)がこっそり教える「ここだけ」の話。第82回は中東系航空会社に勤務し、乗務3年目の米安加奈がお送りいたします。

中東の航空会社に勤務する米安加奈さん。在宅時間が増え、毎日日本食を作るのが楽しいという。提供:本人
コロナによる外出自粛生活で普段はしないゲームにはまってしまいました。提供:執筆者
気温が高い中東。日が暮れる時間帯に、毎日2時間ほどお家の周りをウォーキングやランニングしています。提供:執筆者
外出できないので、ルームメイトたちと手巻き寿司パーティをしました。提供:執筆者

 みなさま、コロナ禍でいかがお過ごしでしたでしょうか? 新型コロナウイルスの影響で、私たちのような国際線がメインの客室乗務員のお仕事も激減してしまいました。そんな状況下で私たちはどんな過ごし方をしているか。今回は中東に暮らす客室乗務員のライフスタイルについてお話しします。

 3月末の日本線を最後にフライトゼロ

 コロナ以前は、毎月90~100時間ほどフライト時間があったのですが、6月末現在は毎日がOFFなのでフライト時間はゼロです。私は3月末の日本線を最後に全く乗務していない状況です。

 私のスケジュールは7月もすべてOFF。…ですが、いつでもON(フライト)に切り替わる可能性もあるので、日々スケジュールをチェックしなければいけません。月に2~3本のフライトが入っている同僚もいますが、個人差があり、人によってバラバラです。

 私たちの会社は世界中からクルーが集まっているので、無給休暇を取って国に帰っている人もいます。しかし、いつ帰って来られるかわからないので自ら退職の道を選ぶ人や、様々な事情で中東に帰って来られない人も多くいる状況です。

 アクティブなクルーが多い

 中東に残っているクルーは基本的にOFFなので、個々の好きなようにOFFを過ごすことができます。つい最近ではビーチやモール、レストランなども再度オープンし始めたので外出も可能になりました。

 私の住む国では6月末現在、外出禁止令も発出されておらず、マスクを着用していれば外出も可能です。マスクをしていないと警察から罰金を取られるので、みな着用しています。また会社からもマスクの支給があり、クルーが住む寮のレセプションでもらうこともできるんですよ。

 アウトドアや運動好きなクルーが多い会社なので、日が落ちてくると、ランニングやウォーキング、バドミントンなど同僚たちは外で様々な運動をしています。中東の昼は猛暑なので、 日の高い時間帯は屋外での運動は危険です(笑)

 一方で、スーパーや薬局などでもすべてデリバリーが可能なので、外出できなくても食料や日用品に困ることはありません。もちろん、普段料理をしない人でもUberの配達サービスを利用できますし困ることはありません。

 ステイホーム「まだ続けたい」

 私が住む中東の都市は、4月末までは外出禁止だったので、その間は日本のようにお菓子作りが流行りました。スーパーの小麦粉やバターが売り切れになったりすることもありました。

 また在宅中はスキルアップのチャンスでもあります。会社が無償で、140カ国以上学べる言語学習アプリや、ビジネスSNS 「LinkedIn(リンクトイン)」の動画学習サイトを提供してくれて、オンラインで様々な勉強ができる環境が整っています。現在はハーバード大学が公式サイトで様々な分野のオンライン授業を無料公開していたりもします。クルー同士でこうした情報を交換しながら、お家で楽しく過ごす方法をシェアしたりしています。

 私は運動が好きなので、YouTubeを見ながらお家でワークアウトやヨガをしています。そのほか、まだ寮の中にあるジムは閉まっているので、近くのジムに通うのが日課です。

 そして、普段はあまりしないゲームにも挑戦しかなりハマって熱中しています。現在はNintendo Switchで『マインクラフト』と『あつまれ どうぶつの森』を暇な時間にやるのが楽しいです。

 クルーの中には、YouTubeで動画配信を始めた人やブログを書いたりしている人、SNSを使って情報発信する人も増えたような気がします。

 在宅期間中、Netflixでドラマや映画をいっき見したり普段やってみたかったことができて、実は「まだこの生活を続けたい」と言ってるクルーも少なくないんですよ!(笑)

 主要都市でもデイリー運航にはほど遠く

 私の会社では6月末現在、フライトを再開しているのは29都市です。

《運航している都市(一部)》

【イギリス】ロンドン、マンチェスター【ドイツ】フランクフルト【フランス】パリ【イタリア】ミラノ【スペイン】マドリード【アメリカ】シカゴ、ニューヨーク【カナダ】トロント【オーストラリア】シドニー、メルボルン、パース、ブリスベン【バーレーン】【スイス】チューリッヒ【オーストリア】ウィーン【オランダ】アムステルダム【デンマーク】コペンハーゲン【アイルランド】ダブリン【韓国】ソウル【マレーシア】クアラルンプール【シンガポール】【インドネシア】ジャカルタ【台湾】台北【香港】など

 渡航先によって入国の条件が異なり、機内では衛生面を考慮し、以前とは違うサービス様式になっています。また、上記の都市もデイリーに運航しているわけではなく、全体的なフライト数は以前に比べてまだまだ少ない状況です。

 一日も早く空の上でお会いできますように

 いかがでしたでしょうか? 引き続き、手洗い・うがいや手の消毒などを忘れずに、自分や周りの人の命が守れるような行動を心がけていただきたいです。

 私たちも早くお仕事に戻れる日を、首を長くして待っています。また、みなさんに空の上でお会いできますよう心から祈っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

福岡県出身。大学在学中にオーストラリアのシドニーへ1年間留学。好奇心旺盛で、学生時代はバックパックやヒッチハイクで移動するほどの旅好き。中東の航空会社で客室乗務員として働きながら現在まで訪れた国は52カ国にのぼる。現在中東系航空会社乗務3年目。最近の趣味は、日本に帰るたびに美味しい日本食を食べること。これが帰国の最大の楽しみになっている。Instagram:super_kana_