新型コロナウィルスと共にやってきたのがテレワーク。そのテレワークと共にやってきたのが「オンライン商談」です。往訪・来訪スタイルが当たり前だった商談が、今は思うように行き来できないため、対面スタイルからオンラインスタイルへの移行を余儀なくされています。
以前は「往訪は暑いし、移動が多くて疲れるな…」と思っていた方も、今じゃ「往訪が恋しい…」なんて思っているかもしれませんね。しかし当分の間、そうは言っていられない状況が続きそうです。今後はビジネスにおいて“オンライン商談力”を上げていくことがマストになりそうです。
クラウドによる受付サービスを提供する弊社でも、コロナ禍で営業スタイルをオンライン商談化しました。そこで、弊社で日々オンライン商談を駆使し、新規顧客の開拓に力を注ぐメンバーに「気をつけていること・工夫していること」を聞いてみました。どれも些細なことのように見えてとても重要だなと感じることばかりでした。その中から、今日からでも実践できる小技を紹介させていただきます。ポイントは大きく3つあります。「話し方」「資料」「行動」です。
「間」をつくらない話し方
皆さんもご経験があるかと思いますが、オンラインでの会話って「間」が難しいと思いませんか? 同時に話し出してしまったり、逆に誰も話さない「沈黙」が生まれてしまったり…。こういったことは友人との会話では「ネタ」の一つとして楽しめるかもしれませんが、ビジネスシーンでは若干マイナスな空気感を作り出してしまいます。
そこで弊社のセールスチームはこのような工夫を実施しています。
- 一文をなるべく短くする
- 「投げかけ」を基本姿勢として、会話のキャッチボールを行う
- モニター上のカーソルを利用して、話と目線の焦点を合わせる
一文が長くなると相手が待てずに話し出したくなってしまう可能性があります。また「どっちから話すんだろう?」と不安になると「かぶり」や「お見合い」が生まれてしまいます。
カーソルを動かし、モニターに表示した資料に視線を向かわせることで、聞き手は「今は説明を見ていればいいんだ」ということもわかりやすくなります。いきなり全部を試すのは難しいと感じる方も、一つずつ試してみるだけでも変化が生まれると思います。
相手目線で、環境に左右されないオンライン資料の作り方
資料をモニターに投影しながら、または紙の資料を手元に置きながら対面で話すのと、小さなパソコンのモニターに資料を表示して互いが画面を見ながらオンラインで話すのとでは、単純に見えている文字の大きさが異なります。資料は自動的にパソコンのモニターに合わせて縮小されてしまうので、オンラインでは、文字の視認性を考慮した資料づくりの工夫が必要になるのです。
それに加えて、オンライン商談では、営業する話し手のペースで画面を切り替えていきます。対面よりも、より視覚的で、伝わりやすい工夫をすることが必要です。営業資料には「図」や「絵」が入っていますよね。細かすぎる数字や図は伝わりづらい上に、相手にとっても「見てもわからない内容」が続くとストレスになってしまいます。伝わりやすい工夫をするか、思い切って資料から削除するのも一つの選択肢だと思います。
また「営業する側は自分たちのサービスを熟知している」という点にも注意が必要です。これは盲点の一つだと思うのですが、資料がイマイチな出来でも、頭に入っているので言いたいことを伝えられている気になってしまうのです。しかしサービスに初めて触れた人は、そのサービスに対する知識がありません。ゼロから理解を深める必要があるので、資料を作る上では、初見の方の視点を忘れてはならないのです。「営業側にとって使いやすい資料とお客様にとってわかりやすい資料は必ずしも同じではない」ということです。
対策として、接客ロールプレイング(ロープレ)の相手に、他部署の人を演じてもらい、客観的なアドバイスをもらうのも有効だと思います。
さらに、オンラインでは「実機に触れない」などの都合があるように、対面に比べてコミュニケーションの方法が限られてしまいます。そのため、見やすさ以外にも弊社で実施している工夫があります。
それは、弊社のサービスを利用した場合の来客受付手順を、オフラインで確認していただけるように、PDFファイルでも提供するようにしたことです。紙芝居のような形で受付手順を追うことができます。インターネット環境に左右されないので、このような工夫は、売り手とお客さまの双方にとってとても安心です。
対面よりも気になっちゃう「オンラインあるある」
オンラインだと「つい気を抜いちゃう部分」ってありませんか?
例えば服装。自宅から参加していれば、上半身だけきっちり整えておけば、下はジャージでも…なんていう話を何度も聞いたことがあります。確かにそうかもしれません。しかし人間はやはり環境や着衣に気持ちが引っ張られがちです。
というのも、モニターには映らないからという理由で足を上げながら座ったり、椅子じゃないところに座ってしまうと一瞬足を動かした時に「あ、あぐらだったな!」と相手に見えてしまいます。回転椅子の場合はついクルクルして動いてしまったりもします。一瞬油断するとお客様に失礼な姿を見せてしまうのです。
弊社のメンバーはクルクル・フラフラすることを防ぐべく、姿勢を正して座れるようクッションを背に敷くというような工夫をしているようです。
オンラインだと、相手が聞いているかどうか不安になったことがある方もいらっしゃると思います。それに対しては表情を豊かに、リアクションは大きく、動きも増やし、いつもの1.5倍くらいを意識して行ったりするそうです。
セールスはお客様に一番触れる部署でもあります。「会社のイメージを代表している」と考えると、「少しでも好印象を持ってもらうのも仕事の一つ」だと思えてきます。
オンラインでも相手の心を掴むには
私はセールスチームの商談に同席することはあまりないのですが、ウェブセミナーでの登壇やオンライン取材を受けさせていただくことが多々あります。その際に意識しているのは「色」です。もしかすると女性ならではの工夫になるかもしれませんが、モニターを通してしまうと色がくすんでしまう気がします。光の具合やパソコンのスペックを加味すると、対面以上に色彩が環境によって左右されると言えます。
例えば、普段通りのメイクだと「顔色が悪い」という印象に繋がるということです。オンラインだと細部まで見えない分、全体感で印象が変わります。私はオンラインの際は色がはっきりするリップをつけたり、チークを少し強めにしたりします。
また服装も自宅にいるとワンパターン化しやすくなってしまうと思うのですが、そうすると顔色や顔映りが暗くなりがちなので、「ピンクや赤、または白」といったような顔映りが明るく、他の登壇者と差別化できるような色合いの服を選んでいます。
「オンラインでも相手の心を掴む」ということを忘れず、どんな環境でも相手の記憶に残ることを大切に行動するよう心がけています。
【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら