CAのここだけの話

CAの一日に“密着” フライト経験を重ねても緊張する場面

川原崎沙衣

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第96回はアジア系航空会社に勤務する川原崎沙衣がお送りいたします。

アジア系航空会社に勤める川原崎沙衣さん。「多言語を駆使して海外で働いてみたい」とIT企業から航空会社へ転職。提供:本人
トルコ発祥MADOのトルコアイス。提供:執筆者
有名店の本場中華料理。提供:執筆者
乗務していると、日常的に贅沢な眺めを味わえることも♪ 提供:執筆者

 皆さま初めまして。今日はCAがどのような働き方をしているのか、お客様の見えないところではいったい何をしているのかお伝えします。 

 仕事の裏側を知っていただき、私たちCAをより身近に感じていただけると嬉しいです! 早速、ある日の一日のスケジュールをご紹介致します♪

CAの一日のスケジュール

 弊社では基本的に「4勤2休(4日間勤務し、2日間休む)」でシフトが組まれています。弊社キャビンクルーのフライトパターンはいくつかあり、主に、「一日に2便(早朝から)」or「一日に1便(午後から)」で乗務しています。今回は一日に2便がある日をご紹介します。

▼起床

▼身支度(メイク・制服着用)

▼出勤

▼ブリーフィング(ミーティング)

一日の流れについて確認するため、クルー間でミーティングを行います。ここでは機材、安全確認、お食事やスペシャルパッセンジャーなどの確認、非常用設備のテストなども行います。

《1便目》

▼空港へ向かい機内準備

▼お客様ご搭乗

ブランケットの配布(現在は停止中)、会員様へのご挨拶、お子様や車いすのお客様への機内設備の説明などを行います。

▼クルーズ(航行)

▼着陸・降機

▼折り返し便の準備

《2便目》

▼お客様ご搭乗

▼クルーズ(航行)

▼着陸・降機

▼デブリーフィング(反省会)

▼帰宅

 このように一日を過ごすのですが、この舞台裏を、いくつかピックアップしてお話しします。

颯爽と歩くCA まったく優雅じゃない!?

 フライト前、自身の乗務する飛行機に向かうためチームで空港内を歩きます。空港ではみんな足早。なんせ1秒でも早く機内に乗り込み準備をしたいから! 機材遅れや天候の影響などによりお客様の搭乗まで15分もない!! なんて日もあります。

 空港を颯爽と歩くCAさんは機内準備の順番を考えながら歩いていたりします。新人は先輩の速さについて行けずに息切れしながら歩くことも(笑)

慌ただしさ全開 お客様を迎える前の機内準備

 機内に入ると各エリアで手分けをして準備を進めます。緊急設備の確認、機内の安全確認、お飲み物・お食事のカウント、トイレ清掃、そして機長・副機長とのブリーフィングで航路や天候、予想されるタービュランス(乱気流)の有無の確認などです。

 全てクリアになれば、ボーディングミュージック(搭乗曲)をオン! いよいよお客様をお迎えします。

 お客様が搭乗されると今までの慌ただしかった機内が一気にゆったりとした空間に変わります。これもCAたちの協力の賜物だと感じています。

ボーディング中も大忙し

 お客様がお見えになるとお席の案内はもちろん、座席の使い方やスペシャルなお客様へのご挨拶、お食事の確認、非常口の説明などをしてパーサ(エリア長)に報告をします。お客様が着席し、安全確認がとれるとドアが閉まります。

 機内安全ビデオが終わる頃には、離陸準備は万端! まもなく離陸です。

今でも緊張する離着陸

 乗務経験を積んでも一番緊張する時が離着陸というCAも多いようです。私もそのひとりです。

 理由は気流の影響を受けやすいから。機体が十分に上空に達し安定するまでは激しい揺れが起こりやすいのです。もちろんそう頻繁に危険なことは起こりませんが、この時にパニックになるお客様がとても多いことも事実です。

 お子様や初めて飛行機をご利用される方には特にリラックスしていただけるよう、離着陸前に気を配っています。不安なことがある方は事前に遠慮なくクルーにお声がけくださいね。

折り返し便の準備 機内食のヒミツ

 2本目のフライト前は、地上職員が次々と食事や飲み物を機内に積み込んでくれます。CAはこの時にお客様情報を確認をしたり、簡単な食事を摂りながらフライトに備えます。

 お客様の中には機内食を楽しみにされている方も多いと思います。外資系エアラインに勤めていると、「あれ、日本食がある!」と驚かれることがあります。特に日本発の便では、日本で作られた食事が搭載されるので、外国の飛行機でも日本食が召し上がれます。次回、ご利用される際にはぜひチェックしてみてください。

どっと押し寄せる疲れ 帰宅する頃には…

 一日の乗務を終え、飛行機を降りた時にはもう深夜近くになることも。ようやく一安心できますが、波のように押し寄せる疲れがあります。

 空港を歩きながらいかに早く体を休めるか、何を食べようか、明日の乗務にどう備えるか、ここでも考え事をしながら足早に歩きます(笑)

 帰宅し自室に辿り着くと、倒れるようにベッドに入り記憶がないなんてこともあります。

外資系CAとしてのやりがい、充実感

 外資系航空会社のCAとして業務を行う際、やはり楽しいことはお客様との会話です。

 日本人のお客様からすると、外国の飛行機に乗るというだけで雰囲気に緊張されている方も多く、私が日本語でお声かけをすると「日本語も通じるんだね、安心した」と言っていただけることがとても多いです。お客様のお役に立てると嬉しい気持ちでいっぱいになります。

 CAの一日のスケジュール、いかがでしたでしょうか? こんなことをやっていたのかと驚くところもあったかと思います。

 とにかく目まぐるしく過ぎる一日を駆け抜けるCAは体力・気力勝負です。大変だけれど、空が好き! 飛ぶことが好き! 海外が好き! と、それぞれの想いをひとつにして一本のフライトに携わっていることが伝われば嬉しいです♪

アジア系航空会社キャビンクルー、乗務3年目。前職はIT企業にてシステムメンテナンスを担当。社会人経験を活かしつつ多言語を駆使して海外で働いてみたいとエアラインに転職。フライト先では、趣味である美容・コスメの情報を収集したり、現地の食を楽しむ日々。

【CAのここだけの話】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら