働き方

「小僧寿し」を危機に陥らせた“犯人”はコレだった (1/6ページ)

 「小僧寿し」が債務超過に陥った。2018年12月期の決算で10億5700万円の債務超過に転落したことで、上場廃止の可能性も強まっている。

 というニュースが世間を騒がす中で、非常に引っかかる報道があった。小僧寿しの苦境は、「持ち帰り寿司業態の限界」だというのである。

 ご存じのように今、スシローなど大手回転寿司チェーンが大にぎわいである。週末はファミリーなどが押しかけるため、アプリで予約をしても1時間半待ちなどザラだ。かっぱ寿司、くら寿司などとともにし烈な争いを繰り広げている。

 一方、宅配寿司「銀のさら」も好調で、今年2月にはWeb会員が200万人を突破している。デパ地下やスーパーの鮮魚売り場では、中トロやウニなど豪華ネタ満載の「寿司パック」が売られている。

 こういうところに客をガッツリと取られて、「持ち帰り寿司」そのものの存在意義がなくなりつつあるというのだ。そう聞くと、「確かに昔は、子どもの誕生会とか親戚の集まりとかで利用したけど、今はどこでも寿司が食べれるもんな」」と納得する方も多いかもしれない。

 が、個人的にはどうにもしっくりこない。小僧寿し以外の「持ち帰り寿司」はさまざまな企業努力をされながら、しっかりと存続をして、立派な業績を上げているからだ。例えば、ライバルの京樽は「持ち帰り寿司」とともに、回転すし「海鮮三崎港」、低価格江戸前ずし「すし三崎丸」などを展開し、年商は267億円(2018年2月期)。今期の既存店売上高は前年比1.9%増を見込むという。

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