キャリア

「6カ月間だけ待ってやる」 シティグループ日本代表が忘れない“入社初日”の言葉 (4/4ページ)

 早く決断するために大切なのは、オープンな姿勢で、社内のさまざまな知識を持ったプロフェッショナルたちの意見をまず聞くことです。そうすることで、多くの事実が集まり、判断がしやすくなります。日本に来てからも、私はまだ日本での経験が1年にも満たないので、日本でずっとビジネスをやってきた人たちの意見には、常に耳を傾けるようにしています。

 人間は完璧な存在ではありません

 もちろん、意見を踏まえて決定したことが結果として間違っていたり、期待以下だったりする場合もあるでしょう。そのような場合には、「あいつの言うことを聞かなければよかった」などと誰かを批判する必要はありません。人間は完璧な存在ではありませんから、そんな無駄なことはせずに、間違いを正直に認めて、適切な修正を行えばよいのです。

 社内のさまざまな意見を聞くために、上に立つ人間にはフレンドリーで話しかけやすい雰囲気が必要です。そうすることで、部下は何かあれば、上司に気軽に話をすることができます。もし部下が話しにきてくれないなら、こちらから話を聞きにいくべきです。

 私自身、社内の人たちが抱えている問題や、良いことも含めて、いつでも気軽に話してほしいと思っています。組織というのは非常に複雑で、流動的な部分もあります。その中で、何か少しでも気づいたことがあれば、ぜひ教えてほしいですし、そういうときに、「あの人は近寄り難いからやめておこう」となってしまうような状況は避けるべきです。また、話しやすい関係を保つことで、相手の持っている良い面を引き出すこともできるでしょう。

 ▼ウェイト流 一流の条件

 ・「Not to do」を知っているか

 ・適切な“メンター”がいるか

 ・即時に決断ができるか

 リー・ウェイト(Lee Waite)

 シティグループ日本代表

 1959年生まれ。83年デューク大学経営学修士取得後、証券会社E・F・ハットン(現シティグループ)に入社。株式部門グローバル法人営業責任者などを経て、2018年8月より現職。

 (シティグループ日本代表 リー・ウェイト 構成=増田忠英 撮影=宇佐美雅浩 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)

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