書評

『ヤンキーと地元』打越正行・著 沖縄県を取り巻く複雑な現実

 沖縄嫌い-。吐き捨てるように言った地元の若者との出会いから社会学者である著者の調査は始まった。彼らは沖縄でどんな毎日を過ごし、どう生きようとしているのか? 10年以上に及んだ地道なフィールドワークの記録だ。

 風俗店経営、スロットの台打ち、キャバクラ嬢…。かつて暴走族にいた者も時を経てさまざまな仕事に就く。地元に根を下ろしたり、故郷を見切って内地へ行ったり。それぞれの選択に、しがらみや景気といった「地元」の事情が影を落とす。著者が引き出した飾らない若者の姿から、沖縄を取り巻く複雑な現実が浮かび上がる。(筑摩書房、1800円+税)

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