社会・その他

「財政赤字はいくら増大しても問題ない」 現代金融理論の教科書が完売 (1/2ページ)

 書籍の売れ行きに着目すると、現代金融理論(MMT)がにわかに勢いづいた兆しがある。MMTは自国通貨を持つ国の政府は通貨を無限に発行できるため、財政赤字が大きくなっても問題はないという考えが中核となる非伝統的理論。これまでもウォール街や政界の一部から注目を集めており、学問の世界でも幸先良いデビューを果たした。

 MMTに関する初の教科書「マクロエコノミクス(原題)」は大学生を対象にしたもので600ページに及び、初回印刷分がロンドンでの出版パーティーから約2カ月で売り切れたと、出版元のマクミランが明らかにした。同社は印刷部数を公表していないが、増刷を予定しているという。

 この教科書は、ニューカッスル大学(オーストラリア)のビル・ミッチェル、マーティン・ワッツ両氏と、バード・カレッジ(米ニューヨーク州)のランダル・レイ氏の共著。

 MMTはミッチェル、レイ両氏ほか数名が約30年かけて構築した理論だが、これまでほとんど無視されてきた。それが今年、「AOC」効果で一躍注目されるようになった。

 アレクサンドリア・オカシオコルテス(AOC)下院議員(民主、ニューヨーク州)が気候変動問題に包括的に取り組む「グリーン・ニューディール法案」の資金を賄う方法としてMMTに言及したことが、注目度急上昇に大きな役割を果たした。同議員がこの教科書を手にして写った写真がソーシャルメディアで発信された。

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