書評

『ドナルド・キーンのオペラへようこそ!』ドナルド・キーン・著

 ■日本文学者の知られざる側面

 今年2月に亡くなった日本文学研究の泰斗が、同じくらいオペラを愛していたのは知らなかった。幼いころから父親の蓄音機で歌劇王カルーゾのSPレコードを聴き、ラジオではトスカニーニ指揮・NBC響の演奏に耳を傾けた。初めてオペラを観たのは高校生のとき。飛び級で16歳でコロンビア大へ入学し、以来ニューヨークの名門・メトロポリタン歌劇場へ入り浸る。オペラの鑑賞歴は1930年代からというからかなわない。

 全盛期のマリア・カラス(ソプラノ)やプラシド・ドミンゴ(テノール)への愛情たっぷりの賛辞や感激した名演の数々。うらやましい…。(文芸春秋、2000円+税)

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