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孫正義に“検討中です”と言ってはいけない 「伝説の鯉漁師」に学ぶ交渉のコツ (1/3ページ)

 雑談こそその人の教養が問われる、とはよくいわれることだが、いかにも話しかけづらい人が相手だと、ハードルはさらに上がっていくようだ。

 「第二東京タワーを建てたい」孫社長のムチャぶり

 もし、あなたが偶然、会社のエレベーターで社長と2人きりになったら? あなたの人間的な幅が突如として試される、勝負どころである。

 無口な社長との間の沈黙に耐えられず、無理に話しかける声のトーンはつい高くなる。それを聞いているのかいないのか、予想だにしない話題を振られて立ち往生……想像するだけで、変な汗をかいてしまう。

 では、その社長が豪腕のワンマン社長、ソフトバンクグループ創業者・孫正義氏だったら?

 「孫社長の前で『検討中です』は禁句でした」--社長室長として、孫社長直々の指名で多くのプロジェクトにかかわった三木雄信氏にとって、“ムチャぶり”は日常だった。

 「孫社長は、次々と新しいアイデアを思いついちゃうんです。『第二東京タワーを建てたいんだよ。どう思う?』などと、私からしたら突拍子もないことを投げかけてくる。『証券市場をつくりたくて』と言われたときは、さすがに気が遠くなりました(笑)」(三木氏、以下同)

 「10秒以上考えるな」が孫氏の口癖だったという。

 「第一のポイントは、偉い人や卓越した人の話はまず素直に聞いて、『できるかも』『やってみよう』という前向きな姿勢で『こうなんじゃないですか?』といった具合に反応することです。多くの人は『自分にはできない』『自分はかかわりたくない』と否定的な立場に身を置きたがります。その結果、反発したり聞き流したりする。それはNGです」

 そこからは、どのように会話を展開していけばよいのか。

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