書評

『世にも危険な医療の世界史』

 ■インチキ療法看破にも役立つ

 「若さと美しさで光り輝こう」「このクリームを塗れば関節痛や筋肉痛があっという間に消えます!」。20世紀初頭に米国の新聞広告欄にあふれたラジウムの宣伝文句だ。当時、医療現場に登場したばかりのラジウムは、高血圧やリウマチ、ED(勃起不全)などあらゆる症状に効く万能薬として評判だったという。

 21世紀の今、ラジウムが万能薬と思う人はいないだろうが、「何でも治る」ことをうたった商品紹介の広告やサイトはよく見かける。最悪の治療法の歴史を簡潔にまとめた本書は、インチキ療法が何かを見分けるのにも役立ちそうだ。(リディア・ケイン、ネイト・ピーダーセン・著 福井久美子・訳/文芸春秋、2200円+税)

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