社会・その他

距離が2倍になると…頭のいい人が「食べログ検索」で気づくロジック (2/2ページ)

 つまり、距離の比の値に対して店の数は、その2乗の割合で増えているのだ。たとえば距離が2倍の場合は、お店の数は4倍になるということである。これは渋谷という過密な地域性も関係しているだろうが、理論上はそういう計算になる。

 このことからわかるのは、もし300m圏内でよさそうな店が見つからなかったときは、500m、800mと範囲を広げていけば、ヒットする可能性が格段に大きくなるということだ。

 なかには距離が遠くなるのはイヤだという人もいるだろう。しかし、食べログに表示された距離と時間の関係を見ると、「徒歩1分=80m」と計算できる。すなわち300mは徒歩4分という近い距離だ。表示されているものが直線距離のため、実際はもう少し歩かなければならないが、さほど苦にならないのではないだろうか。

 希望の部屋が見つかる可能性

 同じことが住まい探しにも当てはまる。賃貸物件を探す際、間取り、予算、最寄り駅からの距離などを考慮する。しかし、希望にかなう駅近物件は少ないのが実状だ。そこで徒歩5分、7分、10分とエリアを少しずつ広げていく。徒歩5分を10分に広げると、歩く距離は2倍になるが、物件数は2の2乗の割合で増えるので4倍になり、希望の部屋が見つかる可能性は大きく広がるだろう。

 また、あなたが独立して自分のカフェを経営するとしよう。人通りの多い駅周辺は賃料が高くて厳しい場合でも、徒歩5分、10分とエリアを広げれば、同様に物件が見つかりやすくなる。ただし立地が不利な分、店のレベルやコンセプトがより重要になるだろう。

 「距離」という1つのデータが「軒数」に大きな影響を及ぼす。「データセンス」を磨くには、データの裏にあるロジックを常に探る姿勢が大切だ。

堀口 智之 和から 代表取締役
 山形大学理学部物理学科卒業。2010年、大人のための数学教室「和(なごみ)」を創業。月間600人を超える社会人が学ぶ。著書に『デキる大人になるレシピ 明日の会議ですぐ効く 伝わる数字の使い方』がある。

 (和から 代表取締役 堀口 智之 構成=田之上 信 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)

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