働き方

厚生労働省、高齢者労災防止へ助成制度 中小企業対象に新設

 働く高齢者の労働災害を防ぐため、厚生労働省は、安全確保に取り組む中小企業を対象とした助成制度を新設する。政府は高齢者の就労を促進するが、同時に労災被害も増えている。安全対策にかかるコストやノウハウの面から対応が遅れがちな中小企業を支え、高齢者が安心して働ける環境を整えるのが狙い。来年度予算の概算要求に盛り込む。

 若者に比べて体力や注意力が低下する高齢で働く人が増えるのに伴い、労災の被害に遭う高齢者は増えている。

 厚労省によると、2008年の60歳以上の労災死傷者(休業4日以上)は約2万3000人で、全体に占める割合は18%だった。それが18年になると約3万3000人に増え、割合は26%へ上昇した。

 業種別に見ると製造業が最も多い。近年は飲食店や小売業などのサービス業でも増えている。

 このため政府は、6月に策定した経済財政運営の指針「骨太方針」で「高齢者の労災防止の取り組みを推進する」と明記。厚労省は8月に新設した高齢労働者の病気や労災を防ぐための有識者会議で対策を検討し、本年度内に全企業向けのガイドライン(指針)を策定する方針だ。

 助成金は、この指針に沿って労災を防止する対策を取った中小企業へ支給。腰痛や転倒といった被害が多いため、腰痛を予防する機器の導入や、職場の段差を解消するスロープの設置に伴う費用の一部を補助することなどを検討する。

 厚労省はこの他、労働基準監督署による企業への指導監督の強化や、防止に積極的に取り組む事例の周知も実施する。

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