キャリア

この15年で130万人の営業マンが消滅したワケ (3/4ページ)

 ネット時代の勃興がもたらした「流通」構造の大変化

 このように産業の構造や社会の構造の変化を反映して職種の選択も大きくシフトしてきている。

 それでは、最新の時代潮流は何なのだろうか。

 それは、図表1の「時代潮流」に示されているように、ケアの専門化と重なる形で訪れた「ネット時代」の勃興だと考えられる。2010年から15年にかけての職業別就業者数の動きをやや詳しく見るため、職業中分類別就業者数の対前期増減率の上位10位(躍進職業トップ10)と下位10位(衰退職業トップ10)を図表2に掲げた。

 結論からいえば、営業・販売事務が増加率2位に浮上しているのが注目される。これは「販売類似職業従事者」や「営業職業従事者」など販売関連職が衰退職業の上位に入り、大きく減少していることとも対応した動きだ。つまり、インターネットによる流通が本格化していることを示している。

 この点は、図表1に掲げた営業職の過去からの人数推移を追うともっとはっきりする。

 職業分類上の大区分のひとつである販売職は、かつて、本来の「販売職」である商店の店主・店員とそれ以外の「販売類似職」に大きく二分され、分類名称上、外交員と呼ばれた営業職は、自分が所有する商品を販売するのではないことからブローカーと同じ扱いで「販売類似職」に属していた。

 営業マンの数は2000年468万人→15年336万人

 企業の中で商品(不動産・金融・保険商品を含む)の販売を担当する営業職(営業マン、セールスマンなどとも呼ばれる職種)は、1975年までの高度成長期にも企業社会の成長とともに大きく増加したが、70年代後半以降、「作れば売れる」時代から「積極的な売り込み」の時代に変化したこともあって、職種として花形職業となり人数も大きく増加した。

 特に80年代には230万人から400万人へと74%増となった。この時期の営業職の増加率は高度成長期をむしろ上回っていたのである。

 ところが、バブル経済が最終的に崩壊したのち、2000年の468万人をピークに今度はかなり急速な減少に転じた。営業職という分類名が国勢調査上に正式に認められるようになったのは皮肉なことに減少が目立つようになった10年のことである。そして、15年にはバブル期以前の水準の336万人にまで減った。

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