書評

『明治・大正・昭和 日本人のアジア観光』小牟田哲彦・著

 □『旅行ガイドブックから読み解く 明治・大正・昭和 日本人のアジア観光』

 ■興味深い当時の赤裸々な記述

 明治時代から日本人が朝鮮、満州、中国、台湾への旅行を楽しんでいたことを、当時のガイドブックを丹念に読み解きながら解説。観光地紹介にとどまらず、東アジアに対する日本人の地理感覚や歴史観を、旅行という切り口から分析した希有な論考でもある。100点以上の豊富な写真や図表をもとにした分析は読みやすく、時代を超えた仮想旅行も楽しめる。戦勝気分に浸った日露戦跡ツアー、戦後の韓国が国策として推進したキーセン観光など、半ばタブー視されてきた市民レベルの行楽史にも焦点を当てる。当時のガイドブックの赤裸々な記述が興味深い。(草思社、2400円+税)

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