働き方

完璧な「ホウレンソウ」は要らない、これからは“ザッソウ”が生産性の鍵 (3/3ページ)

 仕事を依頼するよりも、問題の相談をする

 部下やパートナーに仕事を頼むとき、どんな風に依頼しているでしょうか。仕事の頼み方次第で、人のやる気は大きく変わるものです。

 「プレゼン資料をつくってほしい」と依頼するのと、「来週までにプレゼン資料を用意しないといけないんだけど、ちょっと手が回らなくて困っているんだ」と相談するのとで、どちらが前向きに取り組んでくれるでしょうか。きっと後者のはずです。

 誰かに決められた仕事を言われたからやるのでは、どうしても自分の仕事と思うことができません。自分事として捉えられない仕事では、生産性も品質も期待できないでしょう。

 それよりも、人間は頼られると応えたくなるものですし、困っている人は助けたくなるものです。関係性ができていることが前提ですが、困っていることを相談すると、なんとかできないかと一緒に考えようとしてくれます。

 そのうちに相談を受けている人の方から、一肌脱いで手伝おうかと提案してくれることさえあります。そうしてやってもらう仕事は、自分事になっているので良い成果を出すことができます。

 相談から入ることでパフォーマンスが上がる

 また、依頼ではなく相談から入ることで、相手の知見を得て、より良い解決策が見つかることもあります。

 たとえば、デザイナーにポスターを制作してもらったとします。その修正依頼で「ここは目立たせたいから、大きな文字にしてほしい」と依頼をするのか、「ここの部分があまり目立っていないんだけど、どうしたらいいだろう?」と相談するのか、の違いです。

 後者のように相談をすれば、「文字が目立たない」という問題を解決するために、文字の大きさを変える以外の提案を、自分だったら思いつかないプロの視点でしてくれるかもしれません。

 このように相談から入って仕事をお願いすると、決まった依頼をただしてもらうだけよりも大きなパフォーマンスを発揮してもらうことができます。ザッソウで仕事のパフォーマンスが変わるのです。

倉貫 義人(くらぬき・よしひと) ソニックガーデン代表取締役
 大学院を修了後、大手システム会社でエンジニアとしてキャリアを積みつつ「アジャイル開発」を日本に広げる活動を続ける。自ら立ち上げた社内ベンチャーを、2011年にMBOし、ソニックガーデンを創業。月額定額&成果契約という「納品のない受託開発」を展開し、注目を集める。新しいワークスタイルにも取り組み、リモートワークを実践し、そのノウハウも発信し続けている。著書に『管理ゼロで成果はあがる 「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう』(技術評論社)、『「納品」をなくせばうまくいく』『リモートチームでうまくいく』(ともに日本実業出版社)がある。

 (ソニックガーデン代表取締役 倉貫 義人 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)

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