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女性エキスポ、大阪万博で開催目指す 多業種で連携スタート 

 2025年の大阪・関西万博で、世界中で活躍する女性経営者らが集う「ウィメンズエキスポ」を同時開催しようと、産官学の女性リーダーらが連携を始めた。中心となるのは、昨年6月に大阪市で開催された20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で女性に関する政策提言を行った「W20」運営委員会のメンバーら。同会の共同代表でG20閉幕の翌日に急死した元経団連役員、吉田晴乃さん=当時(55)=の遺志でもあり、今後、さらに若者や多業種にネットワークを広げていく。(加納裕子)

 よりよい社会へ

 「地球上の半分のメンバーである私たちが豊かになることで、新しいマーケットが創出される。新しいお金の流れを作ることで、各国にお金が落ちる」-。今月2日夜、オンラインで開かれた大阪万博へのキックオフイベント「第1回吉田晴乃記念『私たちの新しい成長のカタチ』」。全国から女性を中心に約220人が参加し、生前の吉田さんの訴えに大きくうなずいた。

 吉田さんは、英通信大手の日本法人「BTジャパン」のCEOとして、平成27年に女性初の経団連役員に就任。米フォーチュン誌が選出する「世界の偉大なリーダー50(2017年)」に日本人で唯一選ばれるなど、卓越した存在だった。

 多くの女性が経済力を持ち、自分が良いと思うところにお金を投じることができれば、市場は活性化し、よりよい社会につながる-というのが持論。後に続く女性らを励まし、急死する直前、「大阪万博でウィメンズエキスポを開催し、世界中の女性を呼ぼう」と訴えていた。

 キックオフイベントで、「W20」運営委員会の事務局長を務めた塚原月子さんは「大阪万博をウィメンズエキスポにしましょう。わくわくしながら、私たちの5年後を作っていきましょう」と呼びかけた。

 日本の「変革」発信

 大阪万博は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)を会場に、2025年4月13日~10月13日の184日間、開催される予定。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」達成への取り組みを加速することを掲げている。

 SDGsのテーマには「男女平等」があり、イベントに参加した松川るい参院議員は「ウィメンズエキスポを同時開催することで、日本が多様性ある社会への変革を重視しているとのメッセージをより強く発信できる」と強調する。万博への参加方法としては、(1)独自のパビリオンを設ける(2)SDGsなど別のブースの中に入る(3)万博公認の国際会議を期間中に大阪で開催する-などの方法が考えられるといい、万博の準備状況に応じて具体的な検討を進めるという。

 今後は毎年1回の大規模な交流イベントや有志による小規模な交流を通じ、さらに賛同者を広げる計画だ。中心メンバーの塚原さんは「来年は2倍、2年後はその2倍という形で最終的には1万人、2万人に広げていきたい」。女性が経営する企業を認証する米国の非営利団体「ウィコネクトインターナショナル」日本ディレクターの鈴木世津さんは、「万博を作りあげるための調達や企画などの過程で、女性企業が参画していくことも後押ししたい」と話している。

 経済産業省博覧会推進室の担当者は「他国開催も含めて過去に女性活躍にフォーカスした万博はなく、女性の社会進出を進めるために意義がある」と話している。

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