書評

『せきれいの詩』村木嵐・著 幕末に愛と信義を貫いた夫婦

 開国に揺れる幕末、成瀬家の美貌の姫・澪は、幼い頃から好きだった高須松平家の陸ノ介の元に押しかけて妻となった。家事に慣れない澪だが、無口で優しい夫を信じていちずに支えている。

 夫の陸ノ介は、尾張藩主の兄・慶勝とともに、“徳川を美しく、終わらせる”という難事に立ち向かう。運命はどう転がるのか…。徳川の世から明治へと移り変わる激動の時代にもまれながら、愛と信義を貫く夫婦の姿を浮き彫りにする。

 司馬遼太郎さん宅の家事手伝いを経て作家となった著者の、歴史への深いまなざしが光る。(幻冬舎、1600円+税)

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