書評

『ロマノフ王朝時代の日露交流』 重層的で豊かな関係ひも解く

 20世紀以降の戦争と敵対の歴史から、多くの日本人が良い感情を持たない国、ロシア。しかし二百数十年の日露交流史の過半を占めるロマノフ王朝(1613~1917年)の時代の関係は、かなり重層的で豊かなものだった。

 東洋文庫が所蔵する多数のロシア関連資料と、それを活用した同文庫企画展の成果を中心に、大家から新進まで多数のロシア史や北方アジア史の専門家が結集。漂流民のロシア体験や、ロマノフ王朝下の日本学の進展、日露戦争後の皇室外交を軸にした急速な緊密化まで、近世から近代にかけての日露関係が包括的に理解できる。(東洋文庫、生田美智子・監修 牧野元紀・編/勉誠出版、3800円+税)

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