働き方

判決評価も、同一労働同一賃金は負担増に コロナ不況の中小など悲鳴

 13日の最高裁判決は非正規社員への賞与や退職金の不支給が「不合理な待遇格差」ではないとし、企業からは支持する声が上がった。人件費を膨らませる「同一労働同一賃金」の対象の線引きをより明確にしたからだ。もっとも来年4月、同一労働同一賃金が中小企業も適用され非正規社員の最大限の待遇改善が義務に。新型コロナウイルスによる苦境もあり、中小から「人件費の負担増に耐えられない」との悲鳴が出ている。

 「ボーナスと賃金は性格が違うものなので(判決は)しかるべきなのでは」

 経済同友会の桜田謙悟代表幹事は13日の定例会見でこう述べた。大手スーパー関係者は「店により規模なども違うので退職金や賞与は現場で決められた方がいい」と肯定的に評価した。

 同一労働同一賃金は今年4月、大企業に適用され、すでに各社が非正規社員の待遇改善を進めている。

 パナソニックは「非正規社員の手当については正社員と同様か、正社員との間で均衡のとれた支給になるよう、必要に応じて見直しを図った」。JR西日本は契約社員向けに家族手当を新設するなどした。

 パートなどが全従業員の77%を占めるスーパー大手ライフコーポレーションは正社員と仕事内容が同じパートに賞与を出し、勤続10年以上の場合は退職時に一時金を支給している。

 だが、体力のない中小企業は出遅れており、コロナによる経営不振が足かせになりそうだ。

 「売り上げが激減し、賞与や手当ての引き上げはかなり厳しい」と本音を漏らすのは、約10人の非正規社員を雇用する神戸市内のアパレルメーカー。大阪市内で居酒屋などを運営する「ICHI」の水本貴之社長は「福利厚生などで増える人件費は価格に転嫁せざるを得ない」と話した。

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