働き方

コロナ禍の求職事情に合致 副業マッチング手軽さ好評

 仕事や家事の合間に短時間でも働きたい-。そんな希望を持つ人と、人手不足に悩む農家や企業をマッチングするサービスが人気だ。1日だけでも応募ができたり、能力に合う仕事を任せたりと、それぞれの工夫で支持を獲得。新型コロナウイルス感染拡大で減収し副業を求める人もおり、熱い視線が注がれている。

 アプリで1日単位

 「良い息抜きになって、お金の余裕にもつながる」。10月、北海道美深町の「鈴木農園」で主婦井上美紀さん(43)が手際よくカボチャを箱に詰めていた。娘が幼稚園にいる日中だけ、隣の名寄市から通う。

 利用したのは2019年開始のスマートフォン向けアプリ「デイワーク」。1日単位で農業アルバイトに応募できる手軽さが好評で、9道県の農家が活用。今年はコロナ禍で副業を求める人も増え、10月末までに延べ約1万5000人を仲介した。

 アプリを開発した鎌倉インダストリーズ(神奈川県鎌倉市)の原雄二社長(47)は「長期の募集だと時間のある高齢者しか集まらない。期間を短くし子育て世代や本業のある人に間口を広げることが重要」と強調する。

 園主の鈴木俊雄さん(53)は「キャンセル待ちの日もあった」と反響に驚く。昨年までは町内で募集広告を打ったが人が集まらず、派遣会社に頼った。だが高い利用料を支払っても労働者に渡る金額が少なく、仕事への意欲が低いと感じた。一方、デイワークは事業者を支援する「農林水産業みらい基金」(東京)の補助金で運営。利用料は無料で、労働者も納得の報酬が得やすいという。

 勉強会で技能向上も

 自治体の求職支援にもマッチングが活用されている。「はたらこらぼ」(岡山市)などが企画する短時間ワークシェアリング事業「しごとコンビニ」は、17年に岡山県奈義町で開始。今年4月に始まった北海道東川町では、当初40人だった利用者は10月までに160人を超えた。

 仕事は個人の能力に合わせて提供する。清掃などの軽作業が多いが、スキル不足と判断すれば無理にマッチングせず、講師を招いて勉強会を開き技能向上を促す。はたらこらぼのスーパーバイザー井上翔平さん(27)は「地域の人手不足解消に取り組みながら、勉強会や仕事を通じて付加価値の高い仕事を企業側に提案できる人材を育てたい」と話す。

 東川町の主婦関口りつこさん(41)は、足もみで得ていた収入がコロナ禍でゼロに。1人で子供4人を育てながら遠出はできず、町内で働けるしごとコンビニを頼った。8月から写真フィルムをスキャナーで読み取り、パソコンに取り込む仕事をする。都合もつきやすく、作業も難しくない。デザインの勉強会に参加していて「いずれはチラシ作成を提案したい」と笑顔で話した。

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