働き方

「年金が年15万円ダウン」意外に知らない“選択的週休3日制”の盲点 (3/3ページ)

 ■副業先での社会保険加入の条件

 では、週休3日制でも収入や社会保険、年金を減らさない方法はないでしょうか。

 対策として挙げられるのは、「副業」をすることです。

 副業としてフリーランスとして請負契約で働くケースもありますが、企業に雇用されて働く場合、一定の条件を満たせば、副業先の企業でも社会保険に加入できます。しかし、条件に含まれる所定労働時間や日数は、下記のように週に1日増えた休暇でカバーできるものではないため、ハードルが高いと感じる人が多いでしょう。

【厚生年金・健康保険の加入条件】

 副業の勤め先が法人などの企業、または従業員が常時5人以上いる個人事業主であること。加えて、以下のAまたはBを満たすこと。

 A:週の所定労働時間および月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上

 B:以下のすべてを満たす人

 ・週の所定労働時間が20時間以上

 ・雇用期間が1年以上見込まれる

 ・賃金の月額が8.8万円以上

 ・学生でない

 ・常時501人以上の事業所に勤めている

 (600人以下でも労使合意があれば加入対象となる)

 もしこの基準を満たすことができて副業先でも社会保険に加入すれば、将来受け取る厚生年金や各種の社会保険の給付も増えます。副業の場合でも、保険料負担は労使折半です。

 ただし週休3日制の有無に関わらず、副業を認めている会社と認めていない会社があるので、職務規定などをしっかり確認しましょう。

 フリーランスや業務委託といった形で副業をする場合は、社会保険には加入しないため、社会保険の給付が増えることはありません。

 ■年金を増やすにはiDeCoへの加入を検討

 年金が減ることに対しては、自助努力での年金づくりを検討します。その有力な方法となるのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)です。iDeCoは毎月一定の額を積み立てて投資信託などで運用し、原則60歳以降に年金や一時金として受け取るものです。掛金は全額が所得から控除されて所得税や住民税が軽減されるほか、運用によって得られた利益が非課税になるなどの税メリットがあります。給与が減った状態で積み立てをするのは大変ですが、月額5000円から始められますから、無理のない範囲で年金づくりをしたいものです。

 働き方が多様化するのはいいことです。しかし働き方によって経済的にどのような変化が生じるかを理解しておくことが大切です。対策なども含め、検討しましょう。 (ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者) 井戸 美枝 構成=高橋晴美)

 井戸 美枝(いど・みえ)

 ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)

 関西大学卒業。社会保険労務士。厚生労働省社会保障審議会企業年金、個人年金部会委員。『大図解 届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください』(日経BP社)、『残念な介護 楽になる介護』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。

(PRESIDENT Online)

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