CAのここだけの話

「この便はラッキー」CAがひそかにうれしいお客様 日本人の国民性を感じる瞬間も (1/2ページ)

大瀧葵
大瀧葵

 SankeiBiz読者のみなさんにだけ客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第117回はアジア系航空会社乗務4年目の大瀧葵がお送りいたします。

 皆さま、こんにちは。CAが機内で働いている時の主な仕事はもちろんサービスですが、単に「サービス」と言っても、ドリンクやジュースを配るだけではないのはご存知でしょうか。

 今回は、私の働く会社だけかも? という、ちょっと変わった「会社独自のサービス内容」や「CAだからこそ気付く点」など、実際に働いていてみないと分からなかった事をいくつかご紹介したいと思います。

満席のフライトで、ひそかに「ラッキー」

 多くの航空会社では、ステイタスのあるお客様やファースト・ビジネスクラスのお客様を呼ぶときはその方のお名前で呼んでいます。ですので、満席フライトの時には、一人一人のお客様のお名前を覚えておくことがとても大変です。

 メモを忍ばせておいたり、絶対に間違えてはいけないと必死なのです…。日本人のような馴染みあるお名前は比較的簡単に覚えられるのですが、読み方さえ難しい海外のお名前を覚えることにいつも苦戦します(泣)

 しかし、そんな時にありがたいケースがあります。私が乗務するのはマレーシアをベースにした航空会社ですが、同社では称号を授与されたお客様を称号や尊称でお呼びするのです。マレーシアには、国王・政府・各州から授与されるタイトルが存在し、機内でも、名前ではなくそれぞれのランクに基づく称号・尊称で呼ぶよう言われています。

《マレーシア「称号」の例》

Tun(トゥン)

Tan Sri(タンスリ)

Dato’ Sri(ダトゥスリ)

Dato’(ダトゥ)

Datuk(ダトゥク)

 乗務している中で一番よく目にするのは 「Dato’」で、これは、マレーシア各州の世襲制のスルタン(王)が与える称号だそうです。

 日本にはない文化なので最初は戸惑いましたが、慣れてきたら乗務中は称号のほうがお客様を覚えやすく、慌ただしい機内ではむしろ嬉しい存在に。頻繁にお見かけするわけではないのですが、お客様リストで見つけると一番最初に覚えることができるので、「この便はラッキー」と心の中で喜んでいます。

機内食の味は、作り手のCAによって差が出る?

 飛行機には、機内食を楽しみに乗ってこられるお客様も多いですよね。

 各社独自の機内食が提供されており、その国独自の味付けやメニューが存在します。もちろん座るクラスによってメニューも変わってきますが、ファーストクラスからエコノミークラスまで、それぞれのクラスで味わうことができます。

 私の働く会社では、ビジネスクラス以上に「サテー」サービスが存在します。サテー(サテ)は、串刺しにして味付けした鶏肉や牛肉を、甘辛いピーナッツソースと共に食べる食べ物です。

 サテーは東南アジア諸国で食べられていますが、マレーシアにおいても国民食で、我が社を代表するメニューでもあり、作り方がオンラインマニュアルにも細かく記載されているほどです。しかし興味深いのは、細かなマニュアルがあっても、作る人によって若干、美味しさに差があること。ベテランのクルーが作るときはいつもよりなんだか美味しそうだなぁと感じます。

 海外に行かれる際は現地の航空会社を利用すると、その国独自の食事を食べることができるので、試しに利用してみるのもいいですよね。

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