社長を目指す方程式

アイデアを実現するリーダーになる4つのステップを始めよう (1/3ページ)

井上和幸
井上和幸

《今回の社長を目指す法則・方程式:ティナ・シーリグ「インベンション・サイクル① 想像力=どっぷり浸かる+ビジョンを描く」》

 感染拡大「第6波」は懸念されるものの、長らく続いてきたコロナ禍も来年に向けて出口が見えてきつつあります。企業各社の次の局面に向けた水面下の動きが活発化していることを、経営層・幹部層の人材紹介、人材コンサルティングに携わる当社では、ここのところ非常に強く感じています。経営や事業の重要テーマにまつわる幹部人材の採用依頼、幹部体制強化のご相談が従来にも増して多く寄せられています。

 ポストコロナに向けて、上司の皆さんにこれから求められるのは、次の時代への「非連続的」なジャンプです。足元の改善から事業の変革まで、上司の皆さんの「アイデアを形にする力」が試されます。そこで今回から数回、上司の皆さんが新しい価値、アイデアを生み、それを実現できるリーダーとなるためのヒント、ステップをご紹介していきます。

「インベンション・サイクル」を回せ

 スタンフォード大学のティナ・シーリグ教授(工学部)によると、「こうありたい」と思い描く自分にたどり着くには、3つのことが必要だと言います。

 まず必要なのが、起業家的な心構えです。起業家は、チャンスは身の回りに溢れていて、自分次第で道は拓けるものだと考えます。存在するルールのほとんどは「こうした方が良い」という推奨に過ぎない。世の中の常識や思い込みは疑ってかかっていい。そんなマインドを持つことが、描いた未来を実現できる人になるための基盤となるのです。

 次に必要なのは、思い描く未来にたどり着く途中でぶつからざるを得ない問題を解決し、チャンスを活かすためのツールです。シーリグ教授は、それがクリエイティビティだと言います。クリエイティビティを高めるためには、観察力を磨き知識を増やす、バラバラのアイデアを結びつけ組み合わせる、ためらわずにアイデアを出せる環境を整える、実験を奨励する文化を育むなどが有効です。

 最後に必要なのが、ひらめきを形にするための明確なロードマップです。

「アイデアを形にするまでのプロセスに必要なスキルには階層があります。はじめは想像力です。想像力がクリエイティビティを生み、クリエイティビティがイノベーションにつながり、イノベーションが起業家精神を呼び起こす」(『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』より)

 「想像力」を起点に、「クリエイティビティ」「イノベーション」を経て「起業家精神」を発揮する。シーリグ教授は、この一連のサイクルを「インベンション・サイクル」と呼んでいます。それぞれの意味するところは、以下の通りです。今後の内容の理解のために、4つのワードの定義をぜひおさえておいてください。

「想像力」…存在していないものをイメージする力

「クリエイティビティ」…想像力を駆使して課題を解決する力

「イノベーション」…クリエイティビティを発揮して独創的な解決策を編み出すこと

「起業家精神」…イノベーションを活用してユニークなアイデアを形にし、ほかの人たちの想像力をかきたてること

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