広がる副業、行政が地域活性化へ人材スキル活用プロジェクト 群馬・富岡市

2021.8.2 07:13

 大企業などで副業解禁の広がりがみられる中、群馬県富岡市は副業人材が持つ高度なスキルなどを活用することで市内商工業者の持続的な発展を目指す「富岡市エコノミックガーデニングプロジェクト~副業人材活用事業」を発足させた。

 「しののめ信用金庫」(富岡市)のほか、多くの都市部人材が登録している副業マッチングプラットフォームを運営する「みらいワークス」(東京都港区)が、富岡市と協力態勢を構築して取り組む。

 エコノミックガーデニングとは地域を土壌、市内企業を木々に見立てて、「地域が連携して市内企業を支援し育てていく」という考え方。信用中央金庫が実施するSCBふるさと応援団に事業採択され、寄付された1千万円を事業資金として3年間、展開する。

 しののめ信用金庫は、課題を抱える市内企業に「副業人材の活用」を紹介するとともにプラットフォームに副業求人情報を掲載。富岡市は求人情報掲載費用の支援、みらいワークスは都市部人材活用のノウハウを提供するなど役割分担を果たしていく。

 榎本義法市長は「活性化を企業誘致だけに頼るのではなく、地元の事業者が地元で大きくなってもらうことが大切と考えていた。事業を活用する企業が多く出てくれることを期待したい」と述べた。

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