東京都大田区、町工場と東南アのベンチャー連携 犬猫歩行支援具など新製品実現 (1/2ページ)

タイのベンチャー企業、アイベットがサンリキと共同で開発した犬猫用歩行支援具=1日、東京都大田区
タイのベンチャー企業、アイベットがサンリキと共同で開発した犬猫用歩行支援具=1日、東京都大田区【拡大】

 東京都大田区は昨年8月から、区内の町工場と東南アジアのベンチャー企業との連携強化に向けた取り組みを展開。1日、大田区産業プラザPiO(ピオ)で成果発表会を開いた。海外企業のアイデアと町工場のものづくり技術とを結びつけ、双方の経営基盤強化を同時に後押しするもので、犬猫用歩行支援具など新たな製品が実現した。

 発表会では、採択された3件のプロジェクトに関わった海外ベンチャー経営者や町工場の技術者らが登壇した。

 タイのものづくりベンチャー、アイベットは、後ろ足が不自由な犬猫用歩行支援具を、サンリキ(大田区)と共同開発した。同社はアルミなどの加工技術を生かして、さまざまなアイデア商品を手掛けている。

 歩行支援具はタイで試作品を完成させていたが、強度不足から大型犬が使うとフレームにひびが入るなどの課題を抱えていた。サンリキとの開発では、フレームをアルミ製からステンレス製に変え、さらにベルトなどの接合部の強度を上げた。

 ただ、ステンレスの比重がアルミの3倍にもなるため、ラングレス(東京都墨田区)が開発した犬猫用心理状態表示装置「イヌパシー」を使って、ペットを観察しながら、最適な柄の長さを決めていった。

 ワランカナ・ファンワニ社長は「とても素晴らしいものができた。タイで多くの犬猫に使ってもらう実証試験を経て、世界販売を実現させたい」と目を輝かせた。

 海外企業との協業とあって、町工場にとって最もハードルが高かったのが言葉だ。アイベットのケースでは、大阪在住のファンワニ社長の弟が通訳を買って出た。ただ、部品の名称を事前に決めておかなかったこともあり、意思疎通から試行錯誤の連続だった。「歩行支援具の柄の部分を『バー』とか『ポール』とか言っていたけど、よくよく話を聞いたら柄のことだった」(サンリキの入沢英明顧問)と振り返る。

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