契約書作成をクラウドで支援 事業円滑に
--6月に新サービスを始める
「クラウド基盤を活用した契約書作成支援を手がけている。新サービスは、ビジネスの世界では欠かせない複数の契約書を事業案件ごとに、さらに関連する添付処理もひも付けして管理するというものだ」
--サービスを使うことでのメリットは
「クラウド基盤上でデータを保存し、社内外で事業を担当する全ての人が情報を共有できる。新サービスでは複数の契約書を事業の進捗(しんちょく)の順番に保存することで、契約書の締結漏れに気づきやすくした。さらに仕事の内容が可視化できることで、例えば人事異動や退職などがあっても引き継ぎをしやすくした」
--このサービスを思いついたきっかけ
「もともと弁護士としての立場から、契約書をめぐってはさまざまな課題があると感じていた。事業は線に例えれば、契約書は線上にある点にすぎない。その点を点としてとらえるのではなく、複数の点でとらえれば、ビジネスを進める上でのさまざまな課題の解決につながるのではと考えた」
--ビジネス上での課題とは
「契約書の締結漏れがあると事業の進捗が遅れたり、継続ができなくなるケースもある。この締結漏れの原因は契約書類の管理と案件の進捗の管理がうまく関連付けられていないと感じている。紙としてではなく、情報やナレッジ(知)としてのひも付けが必要だと考えた」
--サービス提供で目指す将来像は
「契約を結ぶということは相手に対する権利と義務が発生するということ。法務部などにお任せではなく、その権利と義務をしっかりと理解することで、事業計画が円滑に軌道に乗り、業績が確実に上がるようなビジネスの世界をユーザーと一緒に作っていきたい」
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【プロフィル】笹原健太
ささはら・けんた 慶大法科大学院中退。2013年弁護士法人プレジデント設立。17年にリグシー(現Holmes=ホームズ)を設立し、最高経営責任者(CEO)に就く。東京都出身。