遊技産業の視点 Weekly View

新規則機、型式試験適合率低迷の壁

 □ぱちんこジャーナリスト、LOGOSインテリジェンスパートナー・POKKA吉田

 高射幸性遊技機というカテゴリー。元の定義は「10万個以上または2万枚以上の差玉枚数がデータとして出たことがあるもの」という、ぱちんこ業界の自主的な取り組みだ。このうち、10万個以上の差玉が出たことがあるぱちんこの高射幸性遊技機は、遊技くぎ問題の帰結でほぼ全て撤去されていることから、残っているのはパチスロだけだ。

 この高射幸性パチスロ。今年の1月末に全体の15%まで削減するという目標値を業界側が設定した。ところが、パチスロが昨年2月から施行された現行規則下で型式試験の適合率が低すぎたため、この目標取り組みはペンディングとなった。

 その理屈は単純で「高射幸性パチスロを撤去しても代替機がない」からだ。なお法的には「全ての高射幸性パチスロは経過措置終了(旧規則下での検定・認定の期限)を超えて設置することができない」ことからそもそも時限ものであり、全ての高射幸性パチスロは経過措置終了で自然に減少していく。

 高射幸性遊技機という定義は業界の定義であり、法的な定義ではなく、しかも経過措置期限内であれば設置も合法である。

 また、昨年からの問題提起であるパチスロの型式試験の適合率の改善が現時点でもまだ見られないため、本来は来年1月末での目標値であった5%もペンディングが前提となっている。これも同じで、撤去したとしても代替機がリリースされるペース、型式数、台数が少なく、中古機流通の数も少ないからだ。

 さて、今年の年末あたりを目安に、全国的に人気の高射幸性パチスロが4型式ほど経過措置終了となる。これらは、経過措置終了を超えて設置すると違法と解されることから撤去される見込みだが、その数は(認定を受けた数から逆算すると)15万台規模となることが予想されている。ただし、それでも他の高射幸性パチスロがまだ残っており、自然減のペースでは業界側の目標設定よりも少し遅い、という程度になる。

 やはり、適合率の改善は急務となっている。

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【プロフィル】POKKA吉田

 ぽっか・よしだ 本名・岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月より本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。

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