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全国初、官民一体で依存問題セミナー

 和歌山県遊技業協同組合(和遊協、理事長・森口司氏)は2月19日、和歌山県和歌山市の県民交流プラザ和歌山ビッグ愛で「ギャンブル等依存問題を考えるセミナー」を開催。和歌山県、和歌山市、和歌山県警察本部などが後援した同セミナーは、依存症解決に向けた官民一体の取り組みとして注目を集めた。

 当日は、和遊協加盟のパチンコホール関係者をはじめ、福祉や行政の現場で援助に携わる人など200人近くが参加。ギャンブル等依存症問題について認識を新たにするとともに、将来的な地域経済発展や、社会福祉の充実を図るべく見識を深めた。

 開会に伴い登壇した森口理事長は、「和歌山県がIR誘致を目指した取り組みを活性化させる中、依存問題に対する官民一体となった取り組みを全国に先駆けて行えたことは大変意義深い」と述べ、今回のセミナーが依存問題解決への一助となることを願った。

 セミナーでは、基調講演として認定NPO法人ワンデーポートの中村努施設長が「回復施設20年の活動の中で見えてきた必要な対策」をテーマにレクチャー。その後、和遊協の森口理事長が「ホール事業者の依存問題への取り組みについて」、和歌山県福祉保健部福祉保健政策局障害福祉課こころの健康推進班の中川浩二班長が「ギャンブル等依存症対策における和歌山県の取り組み」、和歌山市保健所保健対策課こころの健康対策班の松岡信一郎精神保健福祉士が「和歌山市保健所の精神保健福祉相談などについて」をテーマに講演。加えて、マルハン社員の鈴木智一氏が「リカバリーサポート・ネットワークの相談研修から見えてきたこと」として、実際の業務に携わることで得た知見を披露した。

 その後、講演者をパネリストに「依存当事者への包括的な支援に必要な連携協力体制の在り方とは?」と題したパネルディスカッションを実施。それぞれの立場から意見を出し合い、問題意識や知識を共有した。

 三重県遊技業協同組合(理事長・権田清氏)は2月20日、三重県津市のホテルグリーンパーク津で経営者・ホール責任者研修会を開催し、組合加盟ホールの経営者ら約110人が参加。研修会ではギャンブル等依存問題勉強会として特定非営利活動法人三重ダルクの市川岳仁代表による「アディクション(嗜癖)進行プロセスと回復支援」と題した講演が行われた。遊技業界では、これら組合によるセミナーをはじめ、依存への理解を深めるべく全国各地で学ぶ機会が設けられている。

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