新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツ大会が無観客や延期に追い込まれている。経済的な損失は相当額に上るとみられ、特にプロ野球やサッカーJリーグ以外の財政基盤が弱い各リーグが受ける打撃は大きい。バスケットボール男子Bリーグ、卓球Tリーグなどは今後に不安を抱え「全てが吹き飛ぶ」との声も。事態が長期化すれば死活問題になりかねない。
「万が一、再開できないと、財政的に言えば3年間築き上げてきた全て吹き飛ぶくらいのインパクト」。2月26日にB1、B2の計99試合の延期を発表したBリーグの大河正明チェアマンは、強い危機感を示した。
クラブ全体の営業収入は年々増え、昨季は計221億円。それでもプロ野球、Jリーグに比べれば創設4季目で「まだまだ、よちよち歩き」(大河チェアマン)。無観客ではなく延期としたのは、入場料を無視できないから。再開できなければ損失は「最大60億円」と漏らした。
創設2季目のTリーグは東京・両国国技館で14日に予定されていたファイナルを延期。前売りでは今季最多入場者が見込まれただけに落胆は大きい。新たな日程は見通しが立たず、松下浩二理事長は「期間が空くとファンの熱量が下がっていく」と心配した。
バレーボールVリーグは、チケットが完売していた男子1部プレーオフ決勝を無観客で実施した。日本バレーボールリーグ機構の嶋岡健治会長は「(払戻額は)数千万円」と明かした。16試合が延期されたラグビーのトップリーグは、昨年のワールドカップ(W杯)日本大会から続く盛り上がりに水を差された。太田治チェアマンは「苦渋の決断」と表情を曇らせた。
あるリーグの関係者は「日本全体の景気が冷え込めば、スポンサー離れは避けられない」と漏らす。
Bリーグの公表資料によると、B1、B2の36クラブの合計営業収入で約半分はスポンサーから。大きな放送権料が入るプロ野球などと違って中小の地元企業に支えられるクラブも多く、景気の影響を受けやすい。B2のクラブ関係者は「そろそろ来季のスポンサーをお願いする時期だが、この状況では難しい」と頭を抱えた。