金融

IT活用で利益生む森林信託 岡山県で国内初のサービス開始

 信託の仕組みを活用し、個人や企業に代わって所有林の樹木を管理する「森林信託」と呼ばれる国内初のサービスが今月、岡山県で始まった。最新の測量技術やITを活用した「スマート林業」を取り入れ、収益を生む森林に変える。過疎や高齢化による担い手不足を解消し、地域の森林保全につなげる。

 林業会社などに間伐や伐採を任せ、所有者は建材などとして販売した利益を分配金として受け取る。所有者にとって手入れができない森林を有効活用できる利点がある。分配金を受け取る権利を子や孫の世代に相続することも可能だ。

 森林信託は三井住友信託銀行が業界で初めて取り扱いを始め、岡山県西粟倉村にある約10ヘクタールの森林を1日付で受託した。県外に住む個人が所有しており、自宅から離れた土地を自身では管理できないため、森林信託の利用を決めたという。

 今後は信州大発のベンチャー企業、精密林業計測(長野県南箕輪村)と連携し、小型無人機ドローンを使った測量で森林の価値を査定する計画。敷地の広さのほか、樹木の種類や本数、幹の太さなどを正確に把握し、効率的な間伐や伐採に役立てる。

 所有林を維持するには定期的な間伐が必要になるが、所有者が高齢になったり亡くなったりして、森林を手入れする担い手がなくなると荒廃してしまう。三井住友信託銀行は国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」に沿ったサービスだとしている。

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