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貨物駅の搬入トラック拡大 JR、構内で荷物積み替え設備整備

 JR貨物が取扱量の増加に向け、一般トラックの駅での受け入れを拡大している。専用トラックに積まれたコンテナをそのまま鉄道に載せる場合と異なり、一般トラックの荷物を駅でコンテナに積み替える作業が必要だが、トラックでの輸送距離が短縮するため、物流業界で深刻な運転手不足の緩和や、二酸化炭素(CO2)の排出量減少が期待できるという。

 埼玉県新座市の新座貨物ターミナル駅構内に積み替え用の設備を整え、7月初めに利用を開始した。7エリアで4回まで作業ができ、1日最大28個のコンテナに積み替えられる。東京都品川区、愛媛県伊予市の貨物駅に次ぎ3カ所目の運用となる。今後、全国で増やす方針だ。

 貨物輸送で鉄道を利用する場合、通常は荷主が荷物をコンテナに入れ、専用のトラックに載せて貨物駅へ持ち込む必要がある。専用トラックを持たない荷主には鉄道輸送が選択肢にならず、最終目的地までの長距離を一般トラックで輸送するケースが少なくない。物流業界ではトラックの運転手不足が課題となっており、政府は近年、輸送手段を鉄道やフェリーに切り替える「モーダルシフト」を提唱。貨物駅での積み替えが一般化すれば、流れは加速しそうだ。

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