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光触媒でコロナ抑制を確認 大阪の家電ベンチャー、脱臭機実験

 家電ベンチャーのカルテック(大阪市)は、光で化学反応を引き起こす光触媒の実験で、新型コロナウイルスの抑制効果の確認に成功した。同社の除菌脱臭機に光触媒を既に使っていることから実験した。医療機器ではない家電を新型コロナに効果があると宣伝することは法規制上できないが、コロナ対策技術として注目される可能性がある。

 光触媒は光を当てると吸着したウイルスや悪臭成分を分解する物質で、酸化チタンが代表的。カルテックの除菌脱臭機はフィルターに酸化チタンを塗っている。

 カルテックの実験は、日本大や理化学研究所と共同で実施した。密閉した試験空間で、空気や液体の中のウイルスを減らす効果を確認した。空気中のウイルスを減らす実験では、自社商品と同程度の性能を備えた機器を使った。

 カルテックはシャープの元技術者が2018年に創業した。

 光触媒をめぐっては、日本ペイントホールディングス(HD)も、光触媒を利用した試験用塗料に新型コロナの感染力をなくす不活化効果を認めたと発表している。

 創業者ら古巣シャープに挑む

 カルテックはシャープ出身の技術者が創業した家電ベンチャーだ。光触媒技術に強みがあり、昨年末に初となる自社ブランドの除菌脱臭機を発売。新型コロナウイルスの流行を追い風に売り上げは好調といい、プラズマクラスターと呼ぶ空気浄化技術を売り物にする古巣のシャープに挑む構図となっている。

 染井潤一社長(59)は学生の頃に光触媒を学んだ。シャープで新規事業の立ち上げに動いたが「既にプラズマクラスターという強いブランドがあったため難しかった」と振り返る。

 独立した方が早く事業展開できると判断し退社。2018年4月、他の元シャープ社員らとともにカルテックを創業した。現在の従業員数は27人で、シャープ出身者が過半を占める。

 カルテックは21年9月期の売上高100億円を目指す。染井氏は取材に「22年6月の上場を考えている」と意気込んだ。

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