金融

かんぽ、郵政出資5割以下へ 月内にも自社株買い3千億円

 かんぽ生命保険が12月中にも3千億円規模の自社株買いを実施する方針を固めたことが17日、分かった。自社株買いには64%出資する日本郵政が応じ、持ち分を一定程度売却する。日本郵政の出資比率は5割を切る水準に下がる。かんぽ生命は新商品の提供など新規事業に国の認可が必要な「上乗せ規制」が課されているが、出資比率の低下で解消され、経営の自由度を高めることができる。

 かんぽ生命は月内に開く取締役会で自社株買いを決議する。自社株買いで経営の健全性を示す比率が低下するため、年明けにも一部を資本として認められる劣後債を1千億~2千億円規模で発行することを検討する。

 日本郵政傘下で政府が間接出資する形のかんぽ生命とゆうちょ銀行には、民業を圧迫しないよう郵政民営化法により、一般の銀行や保険会社より厳しく業務を制限する「上乗せ規制」が課されている。

 かんぽ生命では新商品やサービスを販売する際には国の認可が必要になる。認可を得るには、商品に対する意見募集が行われて事前に競合の生保に商品の内容がさらされたり、数カ月間の時間がかかったりするため、経営の負担になっていた。

 だが、日本郵政の出資比率が5割以下になれば、上乗せ規制が解消されて、新規事業が認可制から届け出制に変わるため、経営の自由度は大幅に高まる。上乗せ規制は商品の競争力の足かせとなっており、過度なノルマと相まって、かんぽ生命の不正販売問題につながったとの指摘もある。

 日本郵政は11月に令和3年度から5年間の次期中期経営計画の基本方針を公表した際、増田寛也社長が金融2社の出資比率をこの期間中に5割程度に引き下げたい考えを示していた。

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