--iPhone(アイフォーン)用アトピー患者向け無料アプリ「アトピヨ」開発の契機は
「2015年9月に家族で旅館に泊まった際に子供が部屋で遊んだ後、私が上半身や顔が赤く腫れるなどのアレルギー症状で救急搬送されたことで、改めてアレルギー疾患、アトピーへの問題意識を持ったのがきっかけだ」
--独学でゼロからアプリを作ろうと思ったのは
「アトピー患者同士が画像で治療の経過記録や情報交換をしたいというニーズがあると感じたが、そうしたアプリがなかった。ならば自分で作ろうと考え、第3子誕生時の育児休暇中にプログラミングスクールに通い、約7カ月かけて開発した」
--ユーザーの声などを反映し、改良もしてきた
「患部が、顔や他人には見せたくない部位のこともあるので、自分しか見れない非公開設定を選択できる機能を19年2月から追加した。また、親子や兄弟姉妹でアトピー患者の利用者も多いので、1台のアイフォーンで簡単に切り替えられる機能も20年4月から追加した」
--18年7月のリリース以来、1万7000人以上が利用し、さまざまな賞も受賞した。手応えは
「ユーザー数は右肩上がりに伸びており、『このアプリで情報交換でき、仲間ができてよかった』といわれることも多い。ただ、日本にアトピー患者は約600万人いるといわれている。今後も認知度アップに努めたい」
--3月に合同会社「アトピヨ」を起業した。展望は
「症状の画像データ3万枚などがビッグデータとして蓄積されており、今後は製薬会社や医療機関とも連携して、治療に寄与することで利用者である患者さんに還元される仕組みを構築したい。また、アトピーは海外でも多い病気。海外でも使えるアプリを開発して、一人でも多くの早期回復に貢献していきたい」
◇
【プロフィル】Ryotaro Ako リョウタロウ・アコウ 慶大院修了。公認会計士試験合格後、公認会計士として、EY新日本監査法人と再生可能エネルギー事業会社「レノバ」を経て、2021年3月、アトピヨ合同会社を設立し、現職。神奈川県出身。