金融

G7が中銀デジタル通貨で共通原則 中国を牽制、「透明性」「法の支配」強調

 【ワシントン=塩原永久】先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が13日、米ワシントンで開かれ、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)に関する「共通原則」をまとめた。実用化に当たり「透明性」や「法の支配」を重視すべきだとの強調。「デジタル人民元」で先行する中国を念頭に、規制上の懸念に対処できるまでは「サービスを開始すべきではない」と指摘している。

 CBDCに関連した公共政策の原則を作り、公表したのは初めてという。

 日銀の黒田東彦総裁は記者会見で、共通原則は中国を念頭に置いたものではないと述べる一方、「他国でも、発行するなら、こういう形が好ましいということを表明した」と説明した。

 共通原則は、CBDCが「金融システムに無害であるよう設計されるべきだ」と指摘。プライバシー保護や利用者データに関する透明性、法の支配を重視するよう求めた。金融犯罪や不正資金に流用される懸念を払拭する規制・制度面の対応が、実用化に向けた前提条件だと位置付けた。

 CBDCをめぐっては、中国の中銀である中国人民銀行が、来年2月の北京五輪での運用を視野に実用化作業を加速させている。日銀が実証実験に乗り出したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)は発行の是非を検討する論点整理をまとめる方針だ。

 G7の中銀は発効に慎重姿勢だが、国際標準となりうる共通原則を先行して打ち出し、中国を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられる。

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