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徳島商議所会頭・寺内カツコさん、3800社まとめ役 82歳阿波女

 徳島商工会議所(徳島市)の会頭を2019年11月から務めるのは、働き者といわれる「阿波女」の寺内カツコさん(82)だ。日本商工会議所(東京)によると、都道府県庁所在地の商工会議所で唯一の女性会頭。新型コロナウイルスの影響で地域経済が落ち込む中「こんな時こそ助け合いが必要」と、中小企業など約3800社のまとめ役を担っている。

 徳島市の農家で育ち、同市の「寺内製作所」社長を務めた一能さんと20歳で結婚、事務を手伝いながら会社を支えた。しかし寺内さんが46歳の時、夫は病気で他界。「家族である従業員を守るのが役目」と会社を継ぎ、取引先開拓に奔走した。先端技術を積極的に取り入れ、日本有数の繊維機械部品メーカーに育てた。

 知人に誘われ、70歳前に商工会議所の活動に本格的に関わり始め、副会頭を9年務めた後、会頭に。しかしすぐにコロナが流行し景気は低迷。徳島の夏の風物詩「阿波おどり」は昨年、戦後初めて全日程が中止され、観光業や飲食業は大打撃を受けた。昨年8月末には県内唯一の百貨店「そごう徳島店」が閉店した。

 一方、徳島商工会議所は、飲食店支援のためクラウドファンディングで寄付を募り、会員以外にも経営相談の間口を拡大。寺内さんは「底があればいつか上を向く」と周囲に言い続けた。

 徳島の女性を指す「阿波女」は古くから働き者といわれる。帝国データバンクの昨年の調査によると、徳島県の女性社長の割合は11.0%で、沖縄県に次いで全国で2番目に高い。徳島の主要経済3団体首脳は、寺内さんを含め女性が務めている。

 寺内さんは「徳島の女性は強い。今の時代は性別に関係なく活躍できるチャンスがあり、働きやすい環境を整えてみんなでにぎわいを取り戻したい」と話す。

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