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ユッケ復活の兆し 加工不要のパック方式が急拡大
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焼き肉店でパックのまま提供するスタイルのユッケ。客が自分でまぜる=大阪府豊中市の牛でん豊中店(沢野貴信撮影) 焼き肉チェーンによる集団食中毒問題を受けた規制強化で、焼き肉店からほぼ姿を消していたユッケが復活の兆しをみせている。
全国の焼肉店でつくる「全国焼肉協会」が昨年11月、店での加工の必要のないパック方式のユッケの提供マニュアルを策定。
それに基づき、焼き肉ホルモン「こてっちゃん」で知られるエスフーズ(兵庫県西宮市)などが商品化し、市場が急拡大している。
焼肉チェーン「でん」では昨年12月からパックユッケを仕入れ、牛肉のユッケをメニューに復活させた。1人前980円と規制強化以前に比べ割高だが、「牛でん豊中店」(大阪府豊中市)では週末には1日10食以上を提供。
広報担当者は「ユッケの代わりに導入した馬肉ユッケも必要なくなる勢い」と説明する。
パックユッケは、専用設備を持つ業者でユッケ用に加工した生の牛肉を、1人前分ずつに密封した状態で冷凍し、飲食店向けに販売する。飲食店は生卵やタレを添えてパックのまま提供するだけ。客が自らまぜるスタイルを採用するため、店に設備がなくても提供することができる。
同協会が「パック方式なら生肉の安全性を確保できる」として提供マニュアルを策定。それに基づきエスフーズが和牛モモ肉を使った「黒毛和牛ユッケ」(50グラム)を開発し、その他の食品メーカーも相次ぎ発売しているという。
同協会は「設備のない焼き肉店でもパック方式なら安全にユッケを提供できる。価格面が課題だが、技術提案をしていければ安くしていける」と話す。