ニュースカテゴリ:暮らし
生活
ランキンランキンが大阪で大ウケした理由 「3分で流行が分かる」
更新
エキモなんばに関西初出店した「ランキンランキン」。流行が分かるランキングと商品で早くも大人気だ=大阪市中央区(志儀駒貴撮影) 「買い物の品目は決まっている。では、どのメーカーの、どの商品を買おうか」。こんな悩みに答えてくれそうな店舗が、大阪市営地下鉄・御堂筋線なんば駅の駅ナカ商業施設「ekimo(エキモ)なんば」に登場した。雑貨や日用品、化粧品などで、人気ランキング上位の商品を販売する「ランキンランキン」だ。これまでの出店は東京・新宿など関東の駅ナカ施設が中心で、関西への進出は初。関西人にランキング販売は根付くのだろうか。
ランキンランキンは日用品や化粧品、菓子、飲料、書籍などさまざまなジャンルで、ランキング上位の人気商品と、これから流行しそうな注目商品ばかりを集める。エキモなんばの店舗では、常時300種類程度のカテゴリーで約1千アイテムを取り扱う。
平成13年、東京急行電鉄が新業態の駅売店として東急線渋谷駅構内に第1号店(今年1月に閉店)をオープン。これまでは新宿のほか、東急田園都市線あざみ野駅など関東の駅ナカを中心に展開してきた。
ようやく関西に進出したのは、「駅ナカ施設が浸透し、充実してきた」(吉村陽介店長)ことが大きな要因だ。確かに関西の駅ナカは、このところ急速に進化している。
エキモなんばは関西の地下鉄では最大規模の駅ナカ施設。売り場面積は約1千平方メートルで、ランキンランキンに加え、ファッション、雑貨などの約20店舗が並ぶ。
大阪市営地下鉄では天王寺駅に続く第2弾の駅ナカ施設で、来年4月には梅田駅にもエキモが登場する予定だ。
これに先駆け、大阪では昨年10月、JR大阪駅に「エキマルシェ大阪」がオープンした。売り場面積約4500平方メートルに約80店舗が出店し、JR西日本管内の駅ナカ施設では最大規模。駅の改札口と直結した好立地を生かし、多くの利用者を獲得している。
次々に駅ナカが誕生する中、ランキンランキン関西進出の機が熟したというわけだ。吉村店長は「エキモで駅ナカを盛り上げていこうという中で、出店の話をもらった」と話す。さらに「難波は(梅田に次いで)大阪で2番目の乗降客を誇る。改札に近い、いい場所に出店できた」と商機を見込んでいる。
エキモなんばの店舗は10月31日のオープンから来店客数、売り上げともに好調に推移。メーンターゲットは20~30代の女性だが「『東京でみかけた』という来店客が多く、関西での知名度、注目度はともに高い」(吉村店長)という。
単純なランキングばかりではなく、関東・関西の売れ筋の違いが分かるコーナーなど、通行人の興味を引く仕掛けも施している。すでに品切れの商品が出るほどの盛況ぶりで、「わずか3分で流行が分かる」(吉村店長)のは、イラチ(短気)な関西人に浸透しやすいのかも。
運営する東急レクリエーションは、エキモなんば出店の成果をみたうえで関西での店舗を増やしていく計画で、吉村店長は「『難波にはランキンランキンがある』と認知してもらえるようにしたい」と話す。
待ち合わせまでの少しの時間を使って“流行をゲット”というスタイル、関西にも浸透しそうだ。(中村智隆)
【関連記事】