パパ編集部員の育休エブリデイ

(1)“ワンオペ育児”を避けるため決断 半年の育休生活がスタート

SankeiBiz編集部

 当時の部長からも、「男が積極的に育児に参加するのは大事なこと。中途半端に取るよりは、思い切って1年ぐらい休むのもアリだと思う」と大きな理解を示してくれた。女性社員たちからは、「その決断はすごい。応援してる」「頑張ってください」などと、たくさんのエールをもらった。上司や同僚が背中を押してくれたことで後ろめたさがなくなり、大きな安心感とともに育休期間に入ることができたのが何よりも嬉しかった。彼らの温かい対応にはいまだに感謝の気持ちでいっぱいだ。

 不規則な業界

 私はマスコミという少し特殊な業界で働いていることもあり、一般的なビジネスパーソンとは働き方や勤務体系が異なることは承知のうえで、それでもこの記事が少しでもお役に立てればとの気持ちで書いている。

 WEBメディアの当社は所属部署によって日勤や夜勤もあれば、自宅でパソコンを使って仕事をすることもある。私の仕事内容について少し紹介すると、現在の担当はSankeiBizの編集業務で、主な仕事内容は取材・執筆、外部ライターとのやり取り、さらに新規事業やコンテンツの企画と多岐にわたる。勤務時間は10時-19時が中心だが、働き方は本人の裁量に任されており、自由に動くことができる。ときに自宅での作業もあれば、土日勤務もたまにある。国内や海外に出張に行くこともあるため、家を不在にするときもある。今後も配属先によって深夜勤務に就く可能性も十分にあり、過去にも実際にSanspo.com(サンスポコム)担当時代に経験するなど、不規則な業務に就くこともままある職場環境だ。

 家族構成は私(41歳)、妻(34歳)、長女、長男のいわゆる核家族で、23区外で生活している。私の両親は神奈川県在住で60代後半、妻の母は50代で関西方面に住んでいる。私は一人っ子で、妻の妹弟も遠方におり、手伝いに来てもらうことはできない。基本的には親族の手を借りることなく、家族4人だけで過ごす毎日だ。

 6カ月の育休を取った理由

 私が半年間の育休を取得した理由はたくさんある。まず、一人の子供を育てるだけでも相当大変だが、二人同時に育てる“ダブル育児”はそれに輪をかけて忙しく、精神的にも肉体的にも過酷だと言われている。おそらく経験者の方は大きくうなずかれている事だろう。うちは第2子が生まれた時点で、上の娘はちょうど2歳になったばかり。「おいしい」「あつい」といった単語は発するものの、まだまだ会話はままならず、食事や入浴、着替えやトイレなどまだ自分一人では上手にできない。しかも世間でよく“魔の2歳児”と揶揄されるイヤイヤ期の真っただ中で、おまけに保育園に入れなかった待機児童だ。もちろん、昼夜を問わない2時間おきの授乳や夜泣きへの対応など、乳幼児の世話は常に24時間体制。まともに寝ることすらできず、産後の疲労や、体の変化に起因する痛みに耐える妻を最大限サポートするのはもちろん、上の娘が生まれたときから育休を取得中の妻が、一人で幼子二人の面倒を見ながら家事もこなす“ワンオペ育児”をなるべく避けたいとの長期的な意向もあった。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング