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「どんぐりポイント」 プロジェクト(上) 商品に目印 購入でCO2削減貢献

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「どんぐりポイント」 プロジェクト(上) 商品に目印 購入でCO2削減貢献

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「どんぐりポイント」が付いた商品を販売するブースに立ち、PRするマスコットキャラクターの「どんぐりん」=2014(平成26)年(横浜国立大_有志学生記者、内藤秀治撮影)  【Campus新聞】

 横浜市で、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するための取り組みの一つである「カーボン・オフセット」を活用した「どんぐりポイント」プロジェクトが行われている。地域の企業や団体、消費者が一体となり、環境に優しい商品やサービスの購入を通じ、地球環境の保護に参加できる取り組みだ。プロジェクトを推進する「横浜グリーン購入ネットワーク」にインターンシップで参加している横浜国立大理工学部3年の学生記者、内藤秀治さん(21)がリポートする。

 □今週のリポーター 横浜国立大 有志学生記者 内藤秀治さん

 「どんぐりポイント」とは一言でいうと「環境に優しい商品・サービス」の目印のことだ。経済産業省が昨年度に始めたプロジェクトで、「カーボン・オフセット」の仕組みを活用。札幌市、横浜市、愛媛県がモデル地域に指定されている。

 植林などに生かす

 カーボン・オフセットとは、企業や団体が製品を作ったり、サービスを提供したりし、それを消費者が購入したり利用したりする中で排出されるCO2を、他の場所で行われているCO2削減活動に投資することで埋め合わせようというものだ。

 消費者がカーボン・オフセットの仕組みを取り入れた商品やサービスを購入したり利用したりすると、その金額の一部が自然エネルギー普及や植林事業などの活動に寄付される。

 企業はCO2の排出量を削減するため、ものづくりの過程で使用するエネルギー(電気や燃料)の量を減らす工夫をしているが、どうしても減らせない分は、カーボン・オフセットを導入することで削減に貢献できる。さらに、私たち消費者もカーボン・オフセットが導入された商品やサービスを選べば、間接的にCO2削減に協力できるというわけだ。

 その対象となる商品やサービスに共通の目印としてポイントを付与したのが、どんぐりポイントだ。環境配慮型の商品やサービスに付与されたポイントを集め、それぞれの地域の地球環境保護活動などにポイントに応じて寄付できる。

 どんぐりポイントがついた商品やサービスを選ぶことで、地球環境保護の取り組みに力を入れている企業を応援することにつながる。どんぐりポイントを導入する企業が増え、それを購入する消費者が増えることが、地球の未来をよくする近道になる。地球の未来のために、ぜひどんぐりポイントを集めてほしい。

 ユニークなデザイン

 どんぐりポイントが横浜でどのように活用されているのか、消費者はどうすればポイントを集めることができるかを紹介する。

 現在、横浜では(1)カレンダー・メモ帳・絵はがき(大川印刷)(2)ポリ袋(湘南貿易)(3)歯磨き粉(トライフ)(4)ビール(横浜ビール)といった商品に、どんぐりポイントが付いている。それぞれの商品自体がユニークなデザインやテーマを採用しており、とても魅力的だ。

 ポイントは、主に3つの社会貢献活動に寄付することができる。(1)横浜の水源である道志村の森林の保全を行う「NPO法人 道志・森づくりネットワーク」(2)サンタクロースの格好で清掃活動を行い、街の活性化を図るイベント「横浜サンタプロジェクト」(3)「環境絵日記展2014」で選出された小学生の絵日記の実現-だ。

 商品は区民祭りやマラソン大会といった地域のイベント会場に出展したブースなどで販売される。そこで商品を購入し、商品に付いているポイントシールをブースに展示されている対象事業のパネルに貼ることで、ポイントを還元する仕組みだ。

 購入者は、横浜で行われている社会貢献活動について知り、自ら応援したい活動を選ぶことができる。

 どんぐりポイントの普及のため活躍しているのが、マスコットキャラクター「どんぐりん」だ。横浜市中区の区民祭りで行われたマスコットキャラクター投票で堂々の3位(16体が参加)。どんぐりんがブースに立てば、雰囲気もなごみ、売り上げアップは間違いなし!

 2014(平成26)年12月6日にパシフィコ横浜(西区)前で行われる「横浜サンタプロジェクト」のイベントに、商品を販売するブースを出展。どんぐりんも会場に現れる予定だ。

 来場して、あなたがすてきだと感じた社会貢献活動を応援してみてはどうだろうか。(今週のリポーター:横浜国立大 有志学生記者 内藤秀治/SANKEI EXPRESS

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