高論卓説

新型コロナが焙り出す真実 人種差別意識と奥に潜む敵意

 人口100万人当たり新型コロナ死者数は、日本は1.1人で、これはイタリア330人、スペインが373人、イギリス159人、アメリカ69人、ドイツ36人、韓国4.2人、台湾0.3人で、アメリカに対しても約60分の1の低水準を維持している。これは日本の医療水準、食生活、家の中で靴を履かないなどの総合力の結果である。

 日本は、大きな変動や、事変があるたびにそれらを乗り越え、一層強い国へ生まれ変わってきた歴史がある。例えば1970年代の石油ショックに対しては、技術革新により国全体でエネルギー効率を飛躍的に向上させた。今回の新型コロナに対してもアビガンやイベルメクチンなどの有望な治療薬を世界に提案している。日本人には危機に立ち向かい、積極的に動いて、よりよい結果を出す精神があるので、収束後も日本は一層強靱(きょうじん)な国となっていくだろう。

【プロフィル】杉山仁(すぎやま・ひとし)

 JPリサーチ&コンサルティング顧問。1972年一橋大学卒、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。米英勤務11年。海外M&Aと買収後経営に精通する。経済産業省の「我が国企業による海外M&A研究会報告書」作成に有識者委員として参加。著書に「日本一わかりやすい海外M&A入門」のほか、M&Aと買収後経営に関する論文執筆や講演多数。

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