働き方

障害者雇用かなえる工夫 福祉事業所「グリーンファーム」を訪ねて (1/2ページ)

 【いっしょに】

 収穫物を入れるかごが雑草でいっぱいになる。まもなく午後2時。畑作業にいそしんでいた人たちが仕事を終える時間だ。作業を担うのは、障害や難病のある人たち。作物を植えて世話をし、収穫した野菜を袋詰めして出荷する…。障害者雇用に力を入れる岡山県総社市にある福祉事業所「グリーンファーム」。障害者雇用の最前線を訪ねた。

 特性に合わせて

 グリーンファームは、一般企業で働くのが難しい難病や障害のある人に、働く場所を提供する「就労継続支援A型事業所」だ。本人と雇用契約を結び、最低賃金以上の賃金を支払う。今、働いているのは知的、精神、身体障害や難病の人など15人。近隣の農地を借りて野菜を育てたり、一般企業の仕事を請け負ったりする。

 訪ねたのは収穫物がない時期。知的障害のある男性は、指導員と「ここは終わった?」「まだ」などと言葉を交わしながら雑草を取っていた。現場の統括マネジャー、大西志功さん(50)は「障害のある人の特性はさまざま。指示を出す側が、伝え方を工夫する必要がある」と話す。

 野菜の袋詰め作業をしていたときのこと。袋の中身を100~120グラムに均一化できない人がいた。スタッフが、はかりをデジタル表示のものに変更。101、102、103と120までの数字をすべて紙に書いて教えたところ、できるようになった。伝え方や手法を工夫することでできるようになる。坪井直人代表(43)は「利用者が徐々に変わっていく、その成長を見守れるのがやりがいです」と語る。

 課題は「収入増」

 自動車部品メーカーからはサンバイザーの組み立てを請け負う。携わるのは、難病で元の職場を退職し、グリーンファームに来た男性。「みんな、それぞれ事情がある。できないこともあるが、働けることに感謝している」と作業の手を休めることなく話した。

 課題は、収入をどう増やすか。過去には栽培の失敗もあった。坪井代表は「年間の作付けスケジュールや作業手順を確立し、分かりやすく指導していくことが重要」という。収穫量アップを目指す作業は試行錯誤だ。

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